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KohagiUta

20100905

2010.09.06 03:21

0601 唇を合わせて小さく動かしてただそれだけで始まるカラダ

0600 久々に会う君 まるであの夜は無かったような白き笑顔して


0599 こんなにも深く君の味知る夜を夢に見ていた 心無くとも


0598 請うままに唇くれる君のその心に僕の居場所など無く


0597 川縁の木陰に隠れ口付けを交わす 君との温度差を知る


0596 秋の夜にキスする場所を探しては彷徨う車内の静かな温度


0595 食べる気のしない残暑に君の唇ならいくらでも食んでいる


0594 ひたすらに重い瞼の裏側をしばし見つめて過ぎゆく真昼


0593 助けると言う君の手にすがれずに傷付けるだけの幼い私


0592 君という想い出に溺れ記憶さえあやふやになる過去の水槽


0591 窓際の席でぼんやり秋の空眺めた 心変わりなど無い


0590 眠れずに迎えた朝にカフェラテの香り 一人なら君を想える



0589 目の奥で君の残像が揺れている 次会う日まで閉じ込めておく


0588 楽しげに君が連れ帰る残り香に「どちらの花か」と訊けず俯く


0587 「またいつか」君去りし後も身体中残った君の熱に溶かされ


0586 枯れ声で君とする電話 どうかこの声は記憶から消して 忘れて


0585 君紡ぐ言の葉ひとつひとつまで愛しく見える好きということ