20120302
2012.03.03 03:31
2809 これでいいこれでいいよと唱えては無視する掛け違えてるボタン
2808 何者になりたいんだろうこんなにも足掻いて孤独でしあわせな今
2807 白濁を抱き締め眠る容れ物としてのわたしの価値だけは知る
2806 玄関の扉を開けた瞬間にしとりと水の記憶が香る
2805 校庭に海ができてゆく島々を飛び越え世界の果てまで行こう
2804 長靴は無敵にさせる今ならば僕の歩みを阻むもの無し
2803 ぽろろんろん水玉模様の新入りの傘を歓迎して歌う雨
2802 雨粒で飢えを凌いだごっことかやっちゃうくらい平和な僕ら
2801 水滴のひとつひとつを目で追って昇れ雨空行きエレベーター
2800 あたたかで勝手な愛を身に受けた今夜の月は哀しい白さ
2799 いい人のふりはやめてよ愛なんてなくても型が合うだけのこと
2798 痛みなら平気なふりは慣れている「愛してる」だけ少し哀しい
2797 嫌われるための伏線ひりひりと張り巡らせた消えてゆくため
2796 感情の無い容れ物として君を受け入れるため夜毎生きてく