20120509
2012.05.10 03:53
3307 なにひとつ響かないのと諦めは心を腐食してゆく檻だ
3306 レーシーなページをめくる指先で剥がされてゆく出来ない理由
3305 強すぎるシャワーを浴びて過去になる人の背中を忘れていたい
3304 抱きしめたほのおそのまま消えてゆけ止まない雨に冷えてゆく頬 ☆
3303 すべて嘘にしてしまえたら楽だろう闇に瞬きだした新星
3302 体温の上昇を持て余すほど遠くて近い君の歌声
3301 真っ直ぐな視線がこわい色付いた心すべてを攫われそうで
3300 頭ごと君に預ける憂鬱な今日を忘れてしまうやさしさ ☆
3299 青空を敵に回して潜り込む毛布に残る蝶の体温
3298 真夜中に熱を孕んで濡れているゆびさき君に届いてしまう
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☆印は他の方への返歌として詠んだ歌です。