2014/2/28
2014.03.20 06:26
5660 信号で立ち止まるたび戸惑っていつなら攫っていいのか右手
5659 熱を持つパネルの中の恋人の冷えたことばを噛み砕き飲む
5658 オリオンが見える。そこでも見えますか（見えなくていい距離を憂いて）
5657 存在を消そうともがく真夜中にさみしがり屋よ泣きつけばいい
5656 なきむし、と硬い手触り投げつけて翻しゆく甘いスカート
5655 きみの声なら何でもいいあの人と笑い合ってるところでもいい
5654 100:最後／おそらくはこれが最後と知らないで離れるいつかがまた来るでしょう
5653 あなたとは一生映画を観ないでしょう今日もデートは一時間きり
5652 099:観／なんにでもおしまいはあるジンクスは知っててきみと乗る観覧車
5651 098:吉／末吉のおみくじ「恋は感情を抑えよ」なんて無茶言わないで
5650 097:陽／陽だまりにきみの頭を膝にのせ昼寝をしよういつか来世で
5649 濃い闇を翻しつつやってくるたった二時間ふれあうために
5648 096:翻／白旗が翻るよう奪われたバスタオルもうすべてあなたの
5647 095:運命／運命だなんて何度も口にする休日話せなくなる人が
5646 陥れ屋に雇われて恋をするきみの素性も知らない春に
5645 094:雇／報酬は甘いことばで構わない雇いませんか二人目として
5644 なにひとつ役に立てないけどたぶん変われない明日も三ヶ月後も
5643 求められている役柄を理解して演じることが生きていくこと
5642 書いて消し書いては消して感情もそろそろ消せるようになりそう
5641 飲み込んだことばの埋立地がほしい離れ離れで見えない恋は
5640 伝えたいことの１００分の１すら伝えあえずに夜を重ねる