2014/8/22
2014.08.25 03:23
6488 何も訊かないで背骨を撫でている手のひらにまた視界は滲む
6487 叶っても叶っても叶わないことがつぎつぎ生まれてくるきみといて
6486 泣くところ見せないままで終われたら楽しいだけの恋だったのに
6485 奇跡ふる小路を歩く来年もそのあとも手は離さずにゆく
6484 シャツからはあなたの匂い会えないでいる間の夜のおまもりとして
6483 嘘ひとつ吐けない音が洩れてゆく汗にまみれた喉を見ている☆
6482 泣くことの理由たりえる抱き合えることも専有できないことも
6481 いつまでもうまく妬けずに焦げついた痕を残して明け方の空
6480 平行な菱形ふたつ傾いて倒れてしまえないこの夜に
6479 丁寧に愛されてしまうとも知らず一年前の迂闊なランチ
6478 この川を流れてゆけば道はあり口を開ければ恋は降り込む