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KohagiUta

2014/9/19

2014.09.29 07:29

6628 ふわふわの甘い上辺を味わってそれで満足するはずだった
6627 叶うことのない願いばかり分かち合い口にするたび傷だけ増える
6626 どうしてもそこには立てない立ちたいと言えば言うほど冷えてゆく芯
6625 話すたび話すたび言葉の裏に別の誰かを見る秋愁
6624 新刊に視線を落とす横顔を眺めるだけのランチの終わり
6623 玉ねぎとご飯の醤油炒めかなケンカ後きみの初の手料理
6622 背中から離れないきみに静かなる制裁として刻む玉ねぎ
6621 狭すぎる台所で顔を洗っていた毎朝がわたしをつくる
6620 鍋を振るこのてのひらはさっきまであなたの頬に手に触れていた
6619 困らせてばかりの日々も最期には愛しく思ってくれるだろうか
6618 ざあざあの雨はすっかり止んだけど離さない手を許してほしい
6617 じめじめときのこばかりを生やしては片っ端からきみに摘まれる
6616 ほんとうにバカだと思うほどバカな話で雨を晴れにするひと
6615 いい加減あなたの前で泣きすぎなわたしに生えた湿ったきのこ