2015/2/11
2015.02.26 00:27
7463 051:緯/経緯ならわからないけどこのキスはたぶん忘れてしまうべきキス
7462 束縛をすべて手放し口ずさむたったひとりのためだけの歌
7461 釣り合いのとれるわたしでいたかった見上げるだけの月なら見ない
7460 物陰で膝をかかえてうたう歌ちいさな日々のゆらぎや傷を
7459 どこへ行きたいのか見失うばかり口ずさむたび腐乱する音
7458 なにもかもだめだと呟く夜はありきみが無闇に大きく見える
7457 手の熱は遠くなるだけ望んでも叶わないことばかり言いたい
7456 迷わない新幹線はもう見ないここであなたを待てばゆうやけ
7455 青空は誰のためなの膨らんだ瞼に雨は溜まり続ける
7454 なにもかもすべてにさようならをしてあなたに走るための寝不足
7453 抱きしめてしまいたくなる強がりも嘆きもすべていとしさの種
7452 嘘つきな指輪をくれる誕生日ただ一時間きりのデートで
7451 許されるふたりになれるこの街で春の海辺を手をつなぎゆく
7450 喜びは今日は見えないくるしさのしっぽばかりを追う夜だから
7449 こうしてるうちに攫われてしまうからあまいことばで捕らえておいて
7448 仕返しにきみが嫌がる反逆を夜更けちいさく企ててみる
7447 楽しさの中でも棘は抜けなくてやりきれないと静かに疼く