星に近づく夕べ
5月7日(土)、茨城県常陸大宮市のパークアルカディアケビン村にて天体観測会「星に近づく夕べ」を行いました。
日帰りでのお申し込みをたくさんいただき、宿泊者も含めると56名(うち18名は小学生以下)という大所帯になりました。
17時ごろに集合をしたら、まずはBBQからスタート。
密を避けながら2か所で実施したためいささかご不便をおかけしたかもしれませんが、参加者のみなさまにもお手伝いいただき、子どもたちも楽しそうにマシュマロやらバナナやらを焼いていました。
肝心の空模様ですが、この日の朝は雨から始まり、陽が差したと思ったら強い風とともに再び雲が垂れ込めて・・・とにかく目まぐるしく変化する一日でした。
講師の岡村典夫さんと陶慶一さんが本格的な望遠鏡をご用意くださり、万全のセッティングをしてくださいましたが、雲が晴れないままケビン村管理棟でお話会がスタート。
空模様にがっかりしながらも、岡村さんのお話は大変興味深く、気が付くとみんなが前のめりでスライドの写真に引き込まれていました。
スクリーンの正面には子どもたちが陣取り、岡村さんのお話に「えー!」「すごい!」と歓声を上げたり、クイズには元気に挙手して答えたり、生き生きとした表情を見せてくれました。
日帰り組数名が帰路についたのは8時半ごろだったでしょうか、小雨も振り出し望遠鏡も片づけ始めたところ、しばらくして雲の隙間からお月さまが!
大急ぎて望遠鏡を設置しなおして、しばしの観測タイムとなりました。
望遠鏡で月を見た子どもたちの驚きの声。
望遠鏡をのぞくために列に並ぶ子どもたちの、ソワソワして嬉しそうな表情。
岡村さんが夜空に差した光をたどって、遠くの星を発見した時の喜びの声。
私たち大人にも大変に貴重な機会でしたが、何より子どもたちの反応や表情がとっても生き生きしていました。
・・・・・
翌朝は、新緑が躍る気持ちの良いお天気。
宿泊組のみなさまには、西野由希子さんから星にまつわるお話がありました。
神話で語られる星や、文学作品のモチーフとしての星の話。
青空の下で語られる星の話にも、大変に趣がありました。
「理系文系と言うけれど、どちらにも同様に相通ずるものがある」とは講師をしてくださった岡村さんの言葉です。
確かに宇宙について語るとき、そこには光の速度や距離を測るための理系の知識が必要ですが、ひとたび想像力にスイッチが入ると、壮大な物語のような世界観が立ち上がってくるのを感じます。
それぞれの専門性をもった大人が、自分の好きなことやできることを持ち寄って子どもたちと何かの体験を共有できたら、子どもたちの感性に寄与する何かが生まれるのではないだろうかと、そんなことを考えます。
興味のある人、情報にリーチできる人だけが自由に参加できるのもいいですが、日々の学校での学びの中に、子どもたち誰もが享受できる機会としてこのような活動があるといいだろうなあと、そんなことも思います。
いろんな活動を試しながら、自分たちの活動の場を作っていくだけでなく、学校教育などにも貢献できる何かを作っていけないだろうか・・・そんなことも模索しながら、今後も手探りをしていきたいと思います。
参加者のみなさまのご協力、そして何より講師の先生方のご準備とご協力、本当にありがとうございました。