スリーピルバーグス『旅と渓谷』
スリーピルバーグス旗揚げ公演
『旅と渓谷』
作演:福原充則
出演:佐久間麻由/永島敬三/
佐藤貴史/三土幸敏
野外劇。
まさかの駅上屋上。
電車の音が背景に鳴りつつ、旅路を見守る。。
雨、降って欲しかったな。
受付の時に、なんとまだ前の上演中で。笑)
そこから開始までケラケラ笑って。
合間にたくさん笑って。
急にくるパンチライン。
ここぞと、ふいに刺さる言葉が、やっぱりいっぱいあった。
でも今回もメモは取れなかった。
暗い出来事が多く、人生の旅路で出会った人との別れも、直接出会ってなくても、別れに直面すると、悲しくて。
大厄だった年に、私はたくさんの人とお別れを告げられた。
もちろんご本人から受けたわけではなく。
毎月のように、ガチで毎月のように連絡が届く。
毎月、毎日が、こわかった。
あぁまたか、とも思えず。
知らせが届くたびに“悲しい”と思い出でいっぱいになって、笑顔も浮かんで泣いてた。
“悲しい”に嘘はないし本心だけど、
実は“寂しい”だったんだ、アレ。
究極の“寂しい”が毎月やってきてたんだ。
“悲しい”は、もしかしから相手も悲しませてしまうもんね。
相手に“悲しい”と言うより、“寂しい”の方が、笑ってくれるかもしれないよね。
照れてくれるかもしれない。
それに、“寂しい”なら言葉に出せそうだ。
あーーっ、
寂しかった!
今もやっぱり、寂しいぞー!
お墓参りしたいぞー!
コロナがまだ蔓延してるぞー!
あ、いかん。
寂しいじゃなくて悔しいになってきてる。
それは違うわ。
私も何を目的に生まれてきたかなんて分からない…。
厨二病みたいなこと言っちゃったけど。
ただただ、息を吸って、吐いて、生きるための生成活動を繰り返す。
ので、いいんだ。
それだけは、分かるから。
私も大体の人の脇役で、どこかに語られる場所なんてないと思うけど。
マジ、三土幸敏さんがグッサリ刺さる。好きです。
ぬかるみと戦いながら、
全然優しくないタイムスケジュールで幕を開けながら(野外だから幕もくそもないけど)、
全身全霊で伝わる物語と登場人物たちが、あの場にいた人達全員に伝わっていった。
そしてネットの世界や現実世界に飛んでゆく。
もしかしたら私は、これから何の目的で産まれるか分からない生き物を腹に宿るかもしれない。
生物的には可能だからね。
お別れした人たちと、そんな未来のこととの想いも行ったり来たり。
最後には『墓場、女子高生』を思い出したり。
笑顔で、できるのかな。
少なくとも、怒涛の感情のあとの目の前で観た笑顔は、ずっと残ってます。
知ってる方たくさんいたし、
久々に会えたまゆちん(佐久間麻由ちゃん)の全力っぷりは物凄く惹かれたよぉ。
一言でいえないあれこれ訪れる感情の旅と、
大人たちが全身全霊で暴れる姿を観れて幸せでした。
QRコードで頂いた当日パンフレットで、良き帰路になりました。
やっぱ雨降ってて欲しかったなぁ。
どこかで豪雨にならないかなぁ。