デジタル人材って? どんな人が求められているか調査!
2022年4月、政府は「女性版デジタル人材育成プラン」をまとめました。
このプランは、
・育児中や介護中の女性が柔軟な働き方でデジタル就労できる環境整備
・デジタル分野は未経験でスキルアップしたい女性
・コロナの影響による減収や失業に悩む女性
などを主な対象としています。
このような方々が、就労に直結するデジタルスキルを身につけることができるような取り組みを、積極的に実施するということです。
では、実際に企業はどのようなデジタル人材を求めているのでしょうか?
この度50社の企業さんに協力していただき、デジタル人材についてアンケートを実施!
今回のアンケートは、建設業、小売業、介護・福祉業、電気通信業、金融業、農業、製造業、飲食業などの企業さんに答えていただきました。
今回は、その結果をお伝えしていきます。
【アンケート実施内容】
・コロナ禍で業務上困ること
・社内のデジタル化進捗状況
・どのようなデジタル人材がほしい?
・デジタル関係なくどのような人材がほしい?
上記結果を順にお伝えします。
・コロナ禍で業務上困っていることは?
アンケートの結果、46%の会社がコロナ禍で業務上困っているという回答でした。
約半数の会社が困っているということですね!
具体的にどんなことに困っているのかも調査!
①人材確保や人材育成
人材確保や人材育成に困っているという回答が最も多い結果となりました。
コロナ禍でリモートワークが推奨されるなか、人材育成について悩まれている企業さんも多いようです。
リモートワークについても、ルールづくりが間に合ってないという回答もみられました。
また、感染・濃厚接触者となった場合、人材不足となってしまうことも。
②営業業務に支障
人との接点をもちにくくなったとの回答も多くみられました。
取引先の新規開拓のための飛び込み営業などは、コロナ禍でやりづらい状況に。
テレアポ時に訪問アポイントを拒否される事例もあるようです。
結果、取引先とのコミュニケーションがとりづらくなってしまったとの回答も。
③業務量、売上減少
業種によって異なりますが、業務量や売上が減少したという回答も一定数確認できました。
・社内のデジタル化進捗状況
次に社内のデジタル化進捗状況を調査した結果をお伝えします。
社内のデジタル化は進めていますか?という質問に対して78%の企業さんが【はい】という回答でした。
実際に進めている企業さんが、どのようなデジタル化を進めているかをアンケート!
①ペーパーレス化
多くの企業さんが、ペーパーレス化に取り組んでいるという結果でした。
例えば、
・顧客資料や会議資料、社内スケジュール管理をデジタル化
・フィルタリングしやすいように、書類をPDF化またはエクセルに。
・部署間手続きをデジタル化
など、必要な接客以外は社内資料をデジタル化しているという企業さんが多数。
デジタル化することによってデータを一括管理しやすく、リモートワーク等どこにいてもアクセスできる環境を目指す企業さんが多い結果となりました。
②リモートワーク推進
コロナ禍でリモートワークの普及が進み、取り組む企業さんも多いようです。
・ミーティングをオンライン会議システムに
・採用時の面接をオンラインに
等リモートワークシステムを早急に導入したという回答が多い結果に。
中には、結婚を機に在宅ワークを希望する社員さんの意見から、社内システムを導入し在宅ワーク可能とした企業さんもみられました。
③クラウド化
クラウドサービスを導入しているとの回答もありました。
クラウド化した場合、
・物理的に情報管理の場所が必要なくなる
・維持や管理をする手間も減少する
・必要なデータを必要なときに取り出せる
というメリットが考えられます。
上記以外にも
・ホームページの作成
・RFID(電波を用いて、RFタグのデータを非接触で読み書きするもの)を商品管理へ活用
・事業をECへ移行
・DXマーク承認を取得
などデジタル化を進めている企業さんは様々な取り組みを実施されているということが分かります。
【いいえ】を回答した22%の企業さんへ理由をアンケート
反対に、社内のデジタル化は進めていますか?という質問に対して22%の企業さんが【いいえ】という回答に。
その理由として、
・デジタルの分野に長けた人材不足
・パソコンが苦手
・今のところデジタル化が必要ではない
が挙げられていました。
業種によっては、まだまだアナログでデジタル化されている部分が少ないと感じている企業さんもみられました。
・どのようなデジタル人材が欲しい?
次に、社会のデジタル化が進むなかでどのようなデジタル人材が欲しいと考えるかアンケート。
①デジタル化を推進、提案できる人材
特に多い回答として、会社に沿ったデジタル化を推進、提案できる人材でした。
現時点でアナログな部分を、会社に合ったシステムを開発してほしいという声も。
また、既存の運営環境をどこをデジタル化すると効率が良いのか提案できる人材という回答もありました。
社内のシステムだけでなく、顧客や取引先へのデジタル化提案でき、技術の変化に対応できる人材を求めるという企業さんもいらっしゃいました。
やはりデジタル機器を使うだけでなく、新しい情報をアップデートして活用していく力も大切ですね。
②SNSを活用した広報ができる
次に、WebやSNS等で会社をアピールできる人材です。
今や企業発信にの欠かせないSNS。
広報としてSNSを活用していける力が求められています。
結果的に、会社の認知度をあげられる人材にもつながりますね。
③分析ができる(ターゲティングの根拠分析)
効率よく仕事をできるようターゲティングの根拠となるデータ分析ができる人材です。
過去のアナログ資料をデジタル化し、分析できる人材が欲しいとの声もありました。
④ECサイトの運営、Webデザインできる
ECサイトの運営、Webデザインできる力も求められているようです。
これらは、売上に直結する内容でもありますね。
今回のアンケートで、常に最先端の情報を取り入れ、変化に対応できるデジタル人材が求められていることが分かりました。
また、ひとつの業務だけでなくマルチに対応できる力も大切です。
・デジタル関係なくどのような人材が欲しい?
最後に、デジタル人材とは関係なくどのような人材が欲しいかアンケート!
・ポジティブな人材
・コミュニケーション能力のある人材
・アンテナ感度が高く、企画力のある人材
・仕事に対して真摯に取り組める人材
・柔軟性をもち、効率よく行える人材
・専門知識のある人材
などの回答がありました。
・最も興味のある人材は?
事前に用意した選択肢についてアンケートしたところ、最も興味のある人材または必要だとおもう人材について以下のような結果となりました。
24%の企業さんが【会社の魅力をSNS等でPRできる人材】に。
次いで、18%の企業さんが【コミュニケーション能力の高い人材】となりました。
その他を選択した企業さんは
・複数該当した
・自分で調べ、考えることができる人材
などの回答でした。
・スキルを持つ人材の希望雇用形態は?
気になっている方も多い希望雇用形態についてもアンケートを実施!
以下のような結果となりました。
62%と半数以上が【正社員】を希望するという回答でした。
正社員を希望する理由として
・人材能力を最大限に活かすために、時間の共有が多い方がいい
・会社の未来を共に考え、長く働いてもらいたいため
・正社員=信頼関係と考えるから
・日々の業務を見ながら発信し続ける事が望ましいから
など、長く一緒に働き、会社を共に成長させていきたいという意見が多くみられました。
次いで、18%が【フリーランス】を選択されています。
フリーランスを希望する理由として
・雇用は能力次第...とりあえず出来高でできるような契約が希望
・雇用となると社会保険料も含めて支出も増え、負債となる可能性も...最初はフリー ランスで様子見したい
・スキルを持った人は、繁忙期にその都度お願いするようにできると嬉しい
といった回答でした。
その他、
・双方合意であればどんな形態でも
・雇用形態はその人の希望次第
といった理由から【その他】を選択した企業さんは14%でした。
・デジタル人材育成を実施!!
このたび、弊団体のアンケートにご回答いただきました企業のみなさま、ありがとうございました。
今夏から、岐阜市との連携事業でもある女性の学び働く支援事業の中でデジタル人財育成を実施します。
この事業は、出産や育児でブランクのある女性を対象にした育成事業です!
12月には、企業さんとのマッチングを予定しています。
ご回答いただいたアンケートをもとに、教育プログラムを様々な方と連携して作っています。
今後もわたしたちにできることを進めてまいります。