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マンデー ナイト スモーカーズ

第34回文学フリマ東京に向けて、第33回にて入手した本のサークルさんを紹介してみる

2022.05.20 12:00

こんばんは、MondayNightSmokersの賤駄木です。

直近、今月の29日の日曜日に第34回文学フリマ東京が開催されます。




MondayNightSmokersも出店予定ですが、ひとまず自身のサークルのお品書きは後ほどTwitterにて公開するとして、この記事では前回(第33回文学フリマ東京)にて入手した本たちの中で、次回29日の文学フリマ東京にも出店される見込みのサークル様を4件ご紹介しようと思います。


早速まいりましょう。





「笛吹川」様 (第34回文学フリマ東京ブース:エ-35)

https://c.bunfree.net/c/tokyo34/h1/%E3%82%A8/35

 前回第33回文学フリマ東京にて訪問し、「棚卸短編小説集 もっと」を購入。6作品の短編小説が収録されていた。手製本のようで、個体差は生じる上に手間のかかっている本であるな、という印象を受けた。

 訪問のきっかけは「笛吹川」というサークル名。聞き覚えのある単語に「おや?」と思い伺ったら、やはり深沢七郎の関連でのサークル名であった。今回弊ブースにて深沢七郎の評論を出せ、とメンバーを脅しつけたのもこのサークル「笛吹川」様の影響によるところが大きい。

「棚卸短編小説集 もっと」においては、6作品それぞれに文章量にむらがあるものの、なるほど確かに深沢の作品名をサークル名に冠するように、深沢の影響を受けているのではないかと邪推するものもあった。収録作品「雪三景」などはまさにそうで、深沢七郎の「東京のプリンスたち」を現代的に落とし込んだ短編小説、といえばそう表現することもできるかもしれない。




「たんたん拍子」様 (第34回文学フリマ東京ブース:タ-13)

https://c.bunfree.net/c/tokyo34/h1/%E3%82%BF/13

 前回第33回文学フリマ東京にて訪問し、「たんたん拍子 Vol.3」を購入。短歌のウェブサイト「うたの日」で知り合った同士で作り上げたサークルのようだ。

「たんたん拍子 Vol.3」は内容としては連作短歌15首を各々が作成、そして各々がそれに対して評をするというのがメインコンテンツ。他、書評やコラムなどを収録している。素人文芸という界隈について回る課題・宿命として、自分の作品に感想などめったに来ない、というものがあるが、それをメンバー同士で補完し、お互いにお互いの評を出しあう点において、短歌というものに触れてこなかった方にも、また短歌の評の仕方がわからないという方にも勧められる同人誌に仕上がっている。


「シーラカンス・バカンス」様 (第34回文学フリマ東京ブース:キ-06)

https://c.bunfree.net/c/tokyo34/h1/%E3%82%AD/6

 前回第33回文学フリマ東京にて訪問し、「流されないように」を入手。私はめったに読まないミステリーという分野に特化した作品作りをしている個人サークルである。

「流されないように」には二つの短編ミステリー小説が収録されている。それぞれに第一話、第二話と銘打たれており、連作(続きもの)だ。あとがきでも触れられている「青春ミステリの名作には苦く暗い作品が多い」という作者の主張を体現するかのように、本作も苦く、暗い印象を受ける。読んでいてパズルを解くような感覚のするのは第一話だが、第二話に入った途端にそのどこかライトな感覚は抜け、読後感はただ沈鬱とした印象ばかりを受けた。しかし、それこそが作者の狙いでもあり、それは確かに成功しているのだろう。読みごたえは確かにある。私は(本当にどうでもいいことなのだが)個人的に、素人同人誌のあとがきは作者のいいわけの部分を多く含んでいる、と思っているのだがこの一冊に関してはその「いいわけ」が非常に腑に落ちる形で表現されていて、最後まで楽しんで読むことができた。


「東京大学文学研究会」様 (第34回文学フリマ東京ブース:イ-01)

https://c.bunfree.net/c/tokyo34/h1/%E3%82%A4/1

 前回第33回文学フリマ東京にて訪問し、「駒場文学94号」を購入。実は過去何度も購入したことのあるサークル様で、駒場文学も飛び飛びではあるが何冊も手元にある。東京大学の文学系サークルということもあって、総じて内容が濃く、洗練されているイメージが前々からあった。

 前回購入の「駒場文学94号」には12作品の散文が掲載されている。短編小説から評論、詩歌まで様々だ。目次や文字組などもシンプルそのもので、質素というよりは下手にデザインを加えて奇をてらっているような感をうけず、逆に好感が持てる。内容も、体裁に似合わず、無難に収まっているものは少ない。むしろとびぬけて純文学的なテイストを持つものから、逆にナンセンスが極まったものまで様々だ。



簡単にではあるけれど、こんな具合でした。ほかにも前回購入した本はいくつかあるのですが、今回未出店のようなので差し控えさせていただきました。

ハイパーリンクにて各サークル名をタップ、もしくはクリックしていただけましたら、文学フリマ公式のWebカタログに飛ぶようになっているはずです。

ぜひそれぞれのカタログページもチェックしてみてください。


ちなみに、おまけ程度で恐縮ですが、弊MondayNightSmokersはエー08にて皆様のお越しをお待ちしております。当ブログにおいてお品書き等を更新する予定はありません。Webカタログという便利なものを公式が用意してくれていますから。Twitterには追ってワード(!?)で作成したお品書きなどをツイートする予定です。


サークルの方の一部はここが最後の追い込み、という時期でもあるかとは思います。最後まで目を通して下さり、誠にありがとうございます。


それでは、また。


賤駄木