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Sotto Voce

エリザベートコンクール 2022 セミファイナル 4日目 第1部 リサイタル

2022.05.20 15:00

《Petar Pejčić (Serbie (Rép.), °2002)》

GYÖRGY LIGETI Sonate pour violoncelle seul

DAAN JANSSENS Wie aus der Ferne

DMITRY SHOSTAKOVICH Sonate en ré mineur op. 40

セルビア人のPetar Pejčićさんは、リサイタルの最初の曲は、リゲティの無伴奏ソナタ。リゲティの1楽章は、dialogo (対話)という題名がついている。その語りは、物語を感じさせる。ちなみに2楽章はcapricio(気まぐれー奇想曲)。

前日のYibai Chenさんのリゲティよりなめらかに進んだ印象がある。

ハイドンのときもソフトでくぐもった音が印象的だった。

新曲もその次のショスタコービチのソナタも、押し付けがましくないソフトな音で音楽が流れる。

でも引っかかりがないということではなく、落ち着いた丁寧さで、知的な起伏を伴いながら、音楽が語られる。各楽章のキャラクターも静かな中で際立っている。

そう、彼が最年少の20歳だということをつい忘れてしまうほど、成熟した精神を感じてしまう。

彼もYibai Chenさんと同様に、リゲティと新曲とソナタの3つのみでプログラムを構成しで、アンコール風の速くてテクニカルな曲を最後に置いていない。

なんだかその方が落ち着いて聴かせてもらえる感じがしなくもない。

よかった。