Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

マヤ

『W旦那+(プラス)』第104話 三代目妄想劇場

2017.12.28 01:15

同じ日の昼下がり。



昨日の事もあり、隆二は臣にもう少し休んでいた方がいいと止めたが、



臣は体が鈍るからと言い、

二人してトレーニングジムにやって来た。



いつものペースでトレーニングをする隆二。



同じフロアにいる臣を見ると、いつもより精力的にプログラムをこなしている。



悪魔との接触でダメージを受け、

臥せっていたのが嘘のようだ。



大量の汗をかき、ロッカールームにやって来た臣に、タオルを手渡して隆二が言った。



「臣、あまり無理すんなよ」



「ん?ああ、大丈夫だよ」



臣は汗で濡れたTシャツを脱いで、上半身裸になった。



鍛え上げた胸筋の上を、玉のような汗が流れている。



タオルで汗を拭く臣を見て、隆二は顔を赤らめ、ふと目を背けた。



(なんだろ?直視できない…臣ってこんなに色気あったっけ?)



隆二は顎に手を添えて困った顔をしている。



臣「昨日SWAYを見送った後、俺眠ってしまったけど…がんちゃん達普通にしてた?」



隆二「うん。理愛ちゃんが寒気がするって早く休んで、がんちゃんはしばらくリビングに居たけど、夜に帰っていったよ」



臣「そう…」



臣がガシガシと強めに、汗で濡れた髪を拭いている。



隆二「昨日…理愛ちゃん達まだマンションに着いてなかったのに、どうしてあのオバケだけ家に居たんだろね?」



臣「わかんねー…いつも一緒に行動するとは限らないんじゃねーの?」



臣の返事が軽く聞こえた。



軽い…



感情がこもってない様な…どうでもいい感じ…



臣「シャワー浴びてくるよ」



隆二「あっ!臣、待ってよ」



臣「ん?」



隆二は臣と向かい合わせに立ち、臣が首からかけたタオルをめくり、胸の中央辺りに手を触れた。



臣「なに?」



隆二「ん?…いや、あのオバケ確かに臣のここら辺を通り抜けたんだけど、特に傷もアザもないね」



臣「幽体みたいなもんじゃねーの?」



臣「目には見えるけど、物体はないって感じで…」



隆二「…そっか」



隆二「臣の体に傷が残らなくて…よかったよ」



ほっとした表情を浮かべ、隆二が言った。



すると臣は何も言わず、隆二の頭を強めにグイッと引き寄せ、いきなりキスをしてきた。



隆二(お…おみ⁉︎)




End