今年のMVP
あと数日で2017年も終わりになりました。
今年はどういう訳か釣行回数が非常に少なく、試作品のテストにも事欠く状態で、趣味的にやっているアマゴ釣りなど解禁から2か月、計3回という少なさでした。
その少ない時間の中でも試作品はもちろん、販売モデルでのテストカラーや以前からあるカラーでの発見というのはあるもので、現場で見ることの大切さを余計に感じたものです。
今回のMVP選定はそういった観点も含めたものにしてみました。
それでは第3位です。
◆SB50
●オリーブシャッド
●ブルーバックチャート
これは小粒なクランクの威力というか釣果の確実性を再認識したかんじです。
丁寧なアプローチを意識すれば数を釣るだけでなく良型を選択的に釣ることもできるのですが、そこに強いクランクを弱く使うという方法ではカバーしきれないタイニークランクしか表現できない世界があるな、と。
小粒なクランクはどちらかというと強めのアクションで引き付けて大きさで安心させて食わせるタイプのものやショートボディからくる超ハイピッチが売りといったものが多いと思いますが、SB50に関してはそういったところは無視して『丁度良いアクションの質を上げる』といった発想で作ってあります。
困ったときにはまずコレを出してみてから考えるぐらいの信頼を寄せているモデルであり、写真のオリーブシャッドは言うに及ばず、先日塗装パターンを変更したブルーバックチャートも12月13日のテストでシャロークランクでありながらも良好な結果が出たことで更に安心感が増したかんじです。
第2位は
◆CATHERINE75HT-DR
●黒金#2
これは今回1色だけにしました。
春から夏にかけて、ウィード野池でラトル音は欲しいがカラーはチャートほど目立たないほうが良い、といった状況で外すことなく淡々と良い仕事をこなしてくれたものです。
劇的な思い出が無いにもかかわらずここに出てくるということは、自分の中では自然に出し入れできる位置に居てるんだなあと思います。
ただ、
ハンドメイドルアーというとどうしても工芸品的美しさをビルダー自身もユーザー様も追ってしまうものなので、販売するとなると黒金というのは非常にアレなカラーです(笑)
名前に「#2」とあるのでお気づきになると思いますが、「#1」もあります。
「#1」は粒子の細かいペタッとした印象のゴールドで、光の加減で青っぽく反射するちょっと変わった塗料を使っています。
これはほとんどFL62(フラットサイド)専用カラーと言っても良いかもしれません。
ラウンドボディに塗っても釣れますが、なぜか異様にチープに見えてしまうという欠点があります(笑)
「#2」は粒子が極荒で光が拡散するような反射で、これはラウンド、フラットサイドを問わず使えるカラーです。
黒金にバリエーションがあるのは珍しいかもしれませんが、反射の種類やゴールドのトーンそのものにバリエーションがほしかったので2種類になりました。
肝心のCATHERINE75HT-DR本体についてほとんど触れていませんが、これは2年ほど前からの釣行記を読んでいただくほうが早いかと。
さて、ブログを読んでいただいている方には予想できている結果ですが(笑)
第一位です。
◆試作品CATHERINE75SL-DDR
●PBCT
●PMギルDT
今年はこれがメインであったので当然で、これ以外が1位だったら寧ろ大問題です(笑)
それと通常CATHERINEシリーズにはラトル入りのHTという文字が入りますが、これはSL(サイレント)です。
一応、シャローモデルには裏メニュー的にCATHERINE75SL/65SLというモデルが存在しております。
あまり知られていませんが(笑)
今回の試作品はSLをベースにしたものですが、かなり良い感じです。
6月はじめに完成して、アフターの連続バラシに悩み、テストに行く時間が取れずに初キャッチはなんと8月に入ってからというものでした。
しかし、最初にキャッチしたのが50オーバーだったのは嬉しかったです。
カラーの実験もしていましたが、機能的にはほとんど予想していた通りになっていました。
PBCTというパープルバックチャートを元にしたカラーですが、ショルダーにスケールパターン、サイドにタイガーパターンを追加して元ネタの「釣果がはっきりしすぎている」部分を少し穏やかにしたものです。
アフター期にもバイトが多く、よく食ってくるものだと感心したものです。
回復してからはごく短期間に良い結果が出てくれたのでカラー、本体ともに『自分で使う分にはこれでOK』でした。
写真のPBCTのリップがネットでランディングした際に網目に潜って、その状態でバスが暴れて根元から折れてしまうというトラブルが起きました。
これはそのままにできないので、現在リップの幅を変更してテスト中です。
先日のテストではこのリップ変更モデルでバイトはありましたので、もう少しセッティングを変えれば1号機の良いところと2号機の良いところを合わせたものにできると思います。
今年はほとんどダイビングモデルのテストをしていたので、3.5m以深でクランクをどう使うかというところについてもかなり覚えることができました。
キャストごとにハンドルの回転数を数えながら釣っていたのもマッピングのスピードと精度を上げるのに役に立っていると思います。
やり込んでみてハイレスポンスなディープクランクがどれだけ便利か実感できたので、釣行回数は少ないものの良い経験を積めたかな、と。
できれば琵琶湖で長時間テストしたいところでしたが(笑)
これも時間をかけて、というか早い段階で自分が楽しむために投げている状態になりそうですが、テストを続けたいと思います。
※番外編
◆試作品SB63MR
●ホートン
この試作品もあまり使っていないわりに困った時に静かに結果を出してくれていました。
どうもこういったタイプが自分には向いているというか好きなようです(笑)
そういうところも踏まえて、来年は原点に戻ってみようかなと考えています。
今の自分が完全に自分のことだけを考えて作ったらどんなものになるか、ということです。
人に理解されなくても自分は良い結果が出せているのでOKというものを久々にやってみたくなりました。
それでは皆さん良い釣りを(o^-')b