良い文学とは
2022.05.24 21:59
ずいぶん前のこと、
おそらく四十年ぐらい前か、
よい文学はどんなものだと訊かれ、
畑正憲さんがラジオで、
お前さんにもあるだろう、
そういうことってあるだろう、
誰にでもあることが書いてある本が良い文学だと答えていた。
例えばどの作品かという問いに、
有島武郎の「一房の葡萄」だと答えた。
なんの脈絡も無しにそのラジオ放送のことを思い出し、
古い一番奥の本棚から引っ張り出してきた。
挿絵もいい。
角川文庫、昭和五十三年 改版十八版で、140円。
掛け替えのない一日でありますよう。
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