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単発レッスン

2017.12.29 21:05

27日から続いております大レッスン大会は3日目が終了し、本日最終日!


毎月定期的にいらっしゃっている通常レッスンの生徒さんの他に、単発の「特別レッスン」としてお申し込みくださった方もたくさんいらっしゃっております。


みなさんそれぞれに解決したい悩みや、こうなりたい!これができるようになりたい!という思いで教室までいらしてくださり、限られた時間の中でそのヒントになる情報をお伝えし、具体的な考え方と練習方法、そして結果的にどうのような音(演奏)になるかを聴いていただくレッスンをしています。


ほとんどの方が1時間レッスンで申し込まれていて、やはりその長さですと情報を共有するところでタイムリミットになるケースが多いのです。


まれに、解決したいことの核心部分だけ教えてもらえればそれでいい、というスタンスの方もいらっしゃるのですが、「そこの引き出しを開けるといいですよ」みたいな解決策は残念ながらほとんどありません。


これは何かを作るのととても似ていて、


どんなものを作るのか、

そのためにはどんな材料を必要とするのか、

その材料を加工するためにはどんな技術を必要とするのか、

その技術を習得するためにどんなことをするのか

それらの技術で材料をどのように組み立てるのか


この工程がなければ完成しません。すでに持っているスキルや材料だけでなく、全く知らなかったりできないこともどこかにあるし、場合によっては方法を間違って解釈し、それが癖になって直すのに時間がかかる、なんて可能性もあるわけです。


トランペットの話に戻しますと、例えば高い音を出すにしても、その高い音を出すときの状態を説明して実践方法を伝えるのは簡単です。しかしそれだけで解決することはまずありません。

高い音を出す、というのは非常にベーシックなところが正しく機能してこそ実現するので、結局は、


「言われたようにやってるんだけど、できないね」


という流れになるのは確実で、振り出しに戻って「音の出る原理」を理解し、その正しい理論で演奏できるためのレッスンが必要になってしまうのです。

夏の季節になるとたくさんの音楽家がTwitterなどで

「コンクール前だけ呼ばれても何もできないよ。もっと前からコンスタントにやらせてほしい」

などとボヤいているのをたびたび目にします。


本当にそうだと思います。

結局、レッスンというのは基本的に継続するものであり、ストーリーがあります。

ですから、単発レッスンというのは、情報の提供や結論といった概要をお伝えすることに徹する場合が多くて、実際に吹いてアドバイスを受けて解決して急成長した!なんてことはまずありません。


たくさんのお土産を持って帰ってもらって、ご自身でもう一度まとめ直し、時間をかけて研究してもらう必要があります。それが基本的な単発レッスンのスタイルです(少なくとも僕は)。


なんにせよ、僕は「自分も成長できるんだ」という希望を持てるレッスンでありたいと常々思っています。

コンサートを聴きに行った帰りに「なんか楽器の練習したくなっちゃった!」と感化されたこと、一度はあると思いますが、僕のレッスンでも「よし、明日から練習頑張るぞ!なんか練習するのが楽しみになってきた!」と感じてもらえたら、そんな嬉しいことはありません。



ということで、32名32時間の最終日もはりきっていきます!






荻原明(おぎわらあきら)