【知 識】ルカ・サイエンスと協和キリン ミトコンドリア病治療の共同研究を開始
ルカ・サイエンスと協和キリンは、ルカ・サイエンスが開発中の新規ミトコンドリア製剤プラットフォームを用いたミトコンドリア病治療に関する共同研究契約を締結した。
今回両社が締結した共同研究契約では、ルカ・サイエンスのミトコンドリア製剤の創薬プラットフォーム技術と、協和キリンの多様なバイオ創薬経験に基づく疾患サイエンス研究のナレッジとの融合により、ミトコンドリア病を対象とする、革新的な治療法を創成することを目的にしている。
ミトコンドリアは、体内のエネルギーの90%以上を産生する、「細胞内の発電所」といわれている。遺伝子の異常によりミトコンドリアの機能が低下することで発症する「ミトコンドリア病」は、厚生労働省の指定難病に指定されている。ミトコンドリア病には様々な病態があるが、特にエネルギーを多く必要とする脳、心臓、筋肉、眼などの臓器に強く症状が現れることが知られている。現在行われている治療は、各症状に合わせた対症療法のみで、決定的な治療法は未だ見つかっていない。
ルカ・サイエンスは、細胞から高機能のミトコンドリアを単離製造するプラットフォーム技術をもとに、ミトコンドリア医薬品という革新的なモダリティの開発を進めている。独自の機能性ミトコンドリアを製造、保存、送達するシステムにより、機能不全・障害が発生した組織・臓器の生体エネルギーを改善することで、これまで有効な治療法がなかった幅広い疾患領域のアンメットメディカルニーズに対してアプローチしている。
協和キリンは日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして、独自の抗体技術をはじめ多様な創薬技術を駆使し、腎、がん、免疫・アレルギー、中枢神経を中心とした研究開発に取り組んでいる。
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