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子供を妻(夫)に連れ去られた親は

2017.12.29 14:27
連れ去られた親

仕事から帰ってきたら、様子がおかしい。家財が少なくなっている。待っているはずの子供たちや妻がいない。あれ?でもそのうち電話がくるかも。

しかしいつまでたっても帰ってこない。

そのうち義父から電話があり、「もう娘(妻)とら子供たちはそちらには返さない!」

もしくは心配になった夫が警察に行くと「捜索願いは受理できません。妻子は安全な所にいますので心配しないでください」と。。。


気がついた時はもうすでに連れ去り妻(夫)は、警察にも相談済みです。


連れ去られた夫は、精神的に苦しみながら必死に手がかりを探します。しかし友人や上司は同情こそしてくれるものの、やはり当事者とは温度差があるのです。そしてネットでさまざまなことを調べるのです。


ここで多くの人がたどり着くのが、沢山の弁護士サイトに書いてあるように「早急な監護権請求、子の引き渡し請求の審判と保全」です。

一刻も早く申し立ててください!とあります。あながち嘘ではありませんが、有効なのでしょうか?


連れ去り後、知っている限りではこの「監護権請求の保全」に勝った父親はいません。弁護士に依頼しても、なかば勝てない裁判に向かう姿勢がありありです。

まずは冷静になること

連れ去られたら、まずは落ち着くことです。そして冷静に判断することが大事です。

そうは言っても人生最大の危機と苦痛に通常の精神ではいられないことは仕方がないことです。が、ここで焦って動いたり、怒りに任せて行動すると取り返しのつかない事態になることが多いのです。



監護権指定請求を申し立てる意味

多くの弁護士はこの裁判にほぼ勝てないことを知っています。それでも受任する場合は、最初に払う着手金が高くなる傾向にあります。

まずは、しっかりと対応してくれる弁護士を探すことが重要です。

後に書きますが、この裁判を進めて行くと「裁判所への失望感」「弁護士や調停員、調査官、裁判官への不信感」「正しいことが正しく判断されない絶望感」に悩まされます。それは「司法村の文化や考え方」が多分に影響しています。連れ去られた苦痛からさらに次々と苦痛を味わされ「日本はこんなにおかしな国だったのか」とみんな気付かされるのです。これは当事者になって初めて気付くのです。


では、監護権指定請求で、早急に行う理由はなんなのか?ということですが、次のような理由が考えられます。

しかし、早急に申し立てをしてもほとんど(90%以上)勝つことがないのが現実です。

連れ去られても監護権指定請求の保全や審判に勝った事例としては、

上記のように、今現在子供を監護できない明らかな状況がないと裁判官は「継続性の原則」で連れ去った親に監護権を指定することがほとんどです。


では、「監護権指定請求」を申し立てる理由はなんでしょうか?


同じ境遇の仲間たちが一様に言うのは、「我が子の父として、一緒に暮らすために、パパが最大限の努力をしたことの証」と言います。

個人的な感想ですが、連れ去られた親は本当に子供を愛してて今までもすごく子供を可愛がっていた親が多いです。負けると分かっていても、諦めることなんかできない。何もしないで手放すことなんかできない。そんな気持ちだけで、裁判に向かっていきます。


そして、皆

「理不尽な日本の裁判で、最初に勝った連れ去られ親になる!」「やらないで後悔だけはしたくない!やれることは全部やる!」という気持ちで、裁判所に向かうのです。


最初にするべきこと

ではまず最初に何をすればいいのでしょうか?

それは、連れ去った妻(夫)と連絡が取れる手段を確保することです。


と、いっても行方不明の場合もありますね。まず居場所を何としても探してください。その際、警察に依頼しても無駄です。警察は基本的に民事不介入です。さらには妻(夫)が先手を打ってDVなどを相談している場合は、相談者の身の危険を保護する観点からも門前払いされます。役所に行っても閲覧拒否、学校や保育園も余計な危険に他の生徒や園児を巻き込まないために、近寄ることも許されない場合が多いです。何が正しいのかは関係ありません、紛争や事件の可能性から避けるための処置なのです。

ただし、離婚前の共同親権の中で学校や保育園に行っても行けない法律はありません。学校側が拒否したり、妻(夫)が嫌がれば、その行為をストーカーだと訴える可能性があるということです。もちろん用意周到な連れ去り親は、その前にDV証明(虚偽でも)をもとに「保護命令」を出して、近かずけないようにしていることが多いですが。


居場所や連絡先は自力で探すしかありません。裁判をやるにしても、やらないにしても、妻(夫)との交渉は避けて通れないからです。


気をつけないといけないこと


連れ去られたあなたが取る行動の選択肢はさまざまだと思います。

どの家庭もどの夫婦もそれぞれ事情が違いますし、相手の性格も違うので作戦は千差万別なのが当たり前です。


しかし、裁判を選択するとベルトコンベアに乗ったかのごとく皆同じ道をたどることは心に留めておいてください。


その上で、気をつけないといけないことは、ただ一つ。

「相手の気持ちを動かさないと前に進まない。」ということです。


調停での歩み寄り、面会交流、円満調停、交渉相手は今まで一緒に暮らしていた妻(夫)なのです。裁判官でも調停員でもありません。そしてその妻(夫)のことを一番知っているのはあなたなのです。

当然、こんな状況になった怒りや憎しみもあるとは思います。しかし相手も連れ去りという非常識な行為をして普通の精神状態ではありません。必要以上に怯えているかもしれません。

あなたが攻撃すればするほど、事態は悪化していくことが多いのです。


まずは冷静に、自分の目的や願いを整理して、それに対して何が一番効果的なのか考えていきましょう。