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小澤酒造場

店主より

2017.12.29 23:46

平成二十九年も残り余日 皆様一年間ご苦労様でした。当社製品も多くの方々にご愛顧、ご愛飲いただき誠に有難う存じました。

やがて平成三十年の新春を迎えるわけですが、最近正月元旦先ずは「お屠蘇」を飲んで、、、という風習がなくなりつつあろうかと存じます。

「屠蘇」とは何ぞや?

定義としては正月松の内の祝儀に用いる薬酒、基は中国の風習で、一説には「蘇」と呼ばれた悪鬼を「屠る」意だとか、諸説ありました。三国時代(約1700年前)の名医、華陀が発明したもので、当時の流行病による死者がこの処方により「蘇生」したので、「屠りたる者」を「蘇らせた」ことから、この薬酒を屠蘇と呼んだとか、まだまだ諸説存在します。

日本では嵯峨天皇の弘仁2(811)年、初めて宮中で用いられたのが始まりとか、正月元旦にこの薬酒を飲んで冬の風邪を払い、一年の健康を願ったとか!

強壮効果の強い薬草(白求、桔梗、山椒、細辛、防風、肉桂、大黄等々)を調合し、布袋に入れて除夜の鐘と共に井戸の内に吊し、数時間後に引き上げて上等の酒の中に移し入れ、薬汁を酒に融してその酒を飲んだとか。

明治以後は「屠蘇散」と名づけ、調整したものを市場にて販売したそうです。清酒か味醂、または混合酒を使います。

段々と昔の風習が消えて参りますが、私共は一年の終りの私の仕事として、これを造ります。小袋に入った「屠蘇散」を除夜の鐘を聞きながら、直接酒に入れ、朝には香りのついたお屠蘇を新年の挨拶とともに愉しみます。

皆様も、新年の静かな一時の合間に、お屠蘇を召し上がってみてはいかがでしょうか。

皆様のご健勝をお祈り致します。

良いお年をお迎え下さい。

桑乃都 ㈲小澤酒造 店主