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daiyuuki 全身当事者主義

PERFECT BLUE パーフェクトブルー

2022.05.27 07:11

アイドルグループの「CHAM」に所属する霧越未麻(きりごえ みま)は突如グループ脱退を宣言し、女優への転身を計る。

未麻は事務所の方針に流されつつも、かつてのアイドルからの脱却を目指すと自分を納得させる。初出演のドラマはセリフが一言だけの端役から始まり、続いてレイプシーンを演じることとなる。さらにはヌード写真集のオファーが来るなど、アイドル時代からは考えられなかったような仕事をこなしてゆく未麻。

「CHAM」以来のファンたちは未麻の厳しい現状を嘆くが、彼女の女優生活は次第に軌道に乗り始める。

しかし、人気とは裏腹に未麻は現状への不満を募らせ、アイドル時代の自分の幻影さえ見るようになる。

レイプシーンやヘアヌードは本当の自分の姿なのか。自分が望んだことなのか。

そんな疑問を抱く中、インターネット上に未麻になりすました何者かがウェブサイトを開設。

しかしその内容は虚実を織り交ぜつつも、まるで未麻本人が書いたかのように詳細を極めていた。未麻はストーカーに監視されていたのだった。

「アイドルとしての未麻」が更新を続けるウェブサイトを見て、未麻は精神的に追い詰められる。また、未麻の事務所に手紙爆弾が送りつけられたり、関係者が次々と殺される事件が発生する。

果たして犯人は、何者なのか?

アイドルだった未麻が、女優に転身する中で、自分のなりすましやサスペンスドラマでのレイプシーンの撮影やヌード写真集の撮影の中で神経をすり減らし、自分のアイデンティティーが崩壊寸前にまで追い詰められていくサイコサスペンスの鬼気迫る描写は、アイドルだった未麻の中の少女性と大人の女性に脱皮しようとする自我のせめぎ合いでもあり、ダーレン・アロノフスキーが「レクイエム・フォー・ドリーム」「ブラック・スワン」で引用するためにわざわざ実写化権を購入したのも納得のリアルさと怖さ。

ただ連続殺人事件の謎解きが、ありがちな感じなのが残念。芸能界の残酷さを描くバックステージものとしても楽しめる傑作サイコサスペンスアニメ映画。