今年を振り返って
実務翻訳の年越し案件は昨日30日でいったんお休みし、3日間仕事から離れることにしました。年に一度の一番出汁を取り、治部煮風の煮物(最初は正統派の治部煮を作っていたのですが、いい鴨が手に入らないとか、要するにめんどくさくなって、新潟県魚沼地方の「のっぺ」に近づきつつある正体不明な煮物&野菜をそれぞれ別の出汁で煮染めたもの)と、亡母レシピのタコなますを作り、トーストでお昼を終え、オーブントースターが空いたところで、ゆうべからマリネしておいた牛を焼きます。ローストビーフです。
実家もそうでしたが、定番のおせちを作っても甘い系は残る酒飲みの家なので、あとは田作りとかまぼこ、蟹でおしまい。初老の夫婦ゆえ天ぷらを揚げても持て余すこと必至、近所のスーパーで精進揚げを手に入れ、そばをたぐったら、あとは飲み、ひたすら飲み、です。
ここまで書いたのに、まだ今年を振り返ってませんね。
さて。
「翻訳者にはブログを書いてほしいなあ」というツイートがきっかけで、約10年ぶりにブログを書きはじめました。まだ10エントリー程度ですが、来年も継続します。そう言っておかないと引っ込みがつきません。
ここ2年ほど思わしくなかった体調も、去年から年越しで治した前庭神経炎(マツコ・デラックス氏が番組を休んで騒ぎになった、あれです)以降、非常に快調です。睡眠時間をきちんと確保したからだと思います。よく寝て休肝日を守り、お日さまを浴びながらお散歩をするだけで、こんなに健康に暮らせるのだなあと、いろんな人、もの、ことに感謝しています。
今年は東京創元社さんから初の文庫を出していただきました。シリーズものの第2作は来年3月ごろに出る予定です。前作をはるかに超える面白さ。刊行後はこちらに特設サイトを設けますので、ぜひぜひよろしくお願いいたします。
実務翻訳のほうも幸い途切れることなくお仕事を頂戴する一方、無理なご注文はきちんと断る、これもまたお客様への礼儀だ――との考えを新たにできた一年でした。で、正当な理由を言ってから「お引き受けできない」と答えると、先方もきちんと対応してくれることもわかりました。これができるようになったのもテリー齋藤氏の実務翻訳の品質管理に関するセミナーと、これまでお世話になった出版社の編集者さん、校閲者さんたちの疑問出しのおかげです。今年ほど「自分が訳したものに対する品質」について考えたことはありませんでした。
来年は出版と実務を両立させながら、もう少し出版のウエイトを上げていきたいと考えています。なんか毎年おんなじことを言ってるような気がしますが、まあ、いいか。
そして、みなさんと楽しく遊び、学び、本を読み、歌い、ドラマと映画を楽しみ、おいしくお酒を飲んでいきたい。
2017年、どうもありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
安達眞弓