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言の葉コラム:『言葉惜しみ』

2018.01.01 15:31

 『あけおめ』『ことよろ』『やばい』。


 最近とみに、言葉が縮められ、省略されてゆく。


 パッと聞いた時、何のことやらわからない言葉が溢れている。


 それが、私はとっても切ない。


 言葉を縮めたり、省略することはその言葉に込めた気持ちも縮められ、省略されてしまったようで、何だか鼻白み、心がスカスカと薄ら寒くなる。


 あまりに言葉を縮めたり、省略したりして、ケチケチと出し惜しみをすると心までケチケチしてしまいそうに思う。


 言葉をケチって出し惜しみすると、思いも言いたいことも伝わらず、時に思いもしない誤解さえ受けることがある。


 言葉はタダです。


 お金も時間もかかる訳では無いのです。


 だったら、何でもかんでも縮めたり、省略したりせず、きちんとした言葉を使って伝えた方がいい。


 言葉足らずが、悲劇や誤解を生み、最悪な場合、それが、争いや戦争になる。


 『あけましておめでとう』『今年もよろしくお願いします』は、言葉の出し惜しみをせず、略さず言った方が美しい。


 言った方も言われた方も気持ちが良いと思う。


 せめて年に一度の挨拶ぐらい、無下に縮めて省略せずに言ったらいいのにと思う。


 『あけおめ』『ことよろ』と言われると、何だか気持ちを蔑ろにされた気持ちがして、寂しい気がする。


 『惜しむ』という言葉は、残念に思う、心残りに思う、勿体無いと思う、大切に思うという意味がある。


 対して『省略』するは、勿体無いという思いも、惜しむという気持ちもない。


 だから、言葉の出し惜しみである言葉を縮めたり、省略された言葉を見たり聞いたりすると切なくなる。


 『惜しむ』は『愛しむ』とも書き、価値あるものと考えて大切にする、いとおしむという意味がある。


 ならば、言葉の出し惜しみではなく、言葉を大切にして惜しんで欲しいと思う。


 『言葉の出し惜しみ』ではなく、大切に思う『言葉を惜しむ』の方がいいと思う。


 あけましておめでとうございます。


 今年もよろしくお願い致します。



文:麻美 雪