Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

じゅて~む

じゅて~む エッセイ編 第74夜 「達太こぶとりじいさんと寝食と共に⑤」

2021.04.30 07:55












【あらすじ】



N県新潟市やN県長野市でコント活動をする集団の、コント台本を担当している江尻晴子が、架空の男性・達太としてエッセイ連載にチャレンジ。



タイトルの「じゅて~む」は愛しているという意味だが、架空の男性・達太が主人公の小説「じゅて~む」からの引用でもある。



-----------------------------------------------





結果から述べよう。



翁は、俺にエプロンを買うための小遣いをくれなかった。





俺は達太、39歳のご馳走に目がない会社員。



日本昔話の世界に小太りのじいさんが居ると知り、そのじいさんと寝食をともにしている。ところが色々あって俺の腹にコブができた。





しかし。



「あー、いやだ~。



 この餅みたいなの何なの?



 邪魔だ!俺の腹に邪魔だ!」



など泣き叫んでみろ。



翁が悪者になってしまう。



自分が昼に俺に粗末な食事をさせた。そのせいで起こった悲劇。





重たい。俺なら耐えられない。





解決策はひとつ。俺が翁に金をせびる。



金で解決か。



久しぶりだ、こんな真似は。



「翁、俺に小遣いを下さい。」





ところが!驚いた!



翁は財布をださない。



罪を背負い込むつもりか。



俺も負けてはいられない。





「翁。お金を下さい。



 じゅて~む、翁、



 じゅて~~む??」





おかしい。懇願が通じていない?



まさか。翁にはフランス語が通じないのか?



「じゅて~む。ムッシュ。」



そんなはずはない。



では、照れているのか?



あり得る。日本の昔の男は寡黙だ。愛してるなんて連発され慣れてない。




だが。結果から発表しよう。



翁にフランス語は通じていなかった!





しかし。鬼にはフランス語が伝わっている恐れがある。



その証拠に鬼は、



「あとは家で話し合ったらどうだ。」



と提案してきた。




「勘違いしないでくれ給えよ?



鬼ってやつは、話をそっちに持っていくのが全く好きなんだね。困るな。」



そう鬼に弁解しつつ、俺も恥ずかしくなってきた。



しかも俺は、毎週フランス語で愛してるとエッセイの中で言っている。



今、急激に恥ずかしくなってきた。



しかもそのエッセイのタイトルは「じゅて~む」だ。





次回、いよいよ重箱の数を増やした宴会が始まる・・・。この恥ずかしさにも慣れなくては。





じゅて~む



愛しています