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じゅて~む

じゅて~む エッセイ編 第42夜

2020.11.27 13:19












【あらすじ】



N県新潟市やN県長野市でコント活動をする集団の、コント台本を担当している江尻晴子(39歳)が、架空の男性・達太としてエッセイ連載にチャレンジ。



タイトルの「じゅて~む」は愛しているという意味だが、架空の男性・達太が主人公の小説「じゅて~む」からの引用でもある。



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まずは自己紹介から。



あたしはヒロコ、17歳。



似ている有名人?



音楽家のバッハかな。



代表曲はフーガとG線上のアリア。





自分ではそこんとこ、よくわかんないんだけど、男子があたしらに隠れて言っているんだから、お世辞じゃないと思う。



本気なんだと思う。



まったく、同年代の男は子供っぽい。



絶対に付き合ってやらない。



でも毎日100円くれるなら付き合ってもいいかなって思う。



本気を認めてやるっていうか。





血液型はO型、8月生まれ、さそり座。



友達は8月生まれなんだから、さそり座のわけないよアンタ!



なんて言うけれど、あたしは気にしない。



自分の星座くらい自分で決めさせてくれって感じ。



あたしはさそりが好き。



飼ってもいいかなって思ってる。



そのためにお部屋を砂漠にする覚悟だってある。



ママには口が裂けても言えないけどね!





こんな私ヒロコ17歳にも悩みがある。



それは、2日前に自転車のカギを失くしちゃったこと。



そんで今、スペアっていうの?



おまけでくっついてきた2本目の予備のカギでしのいでいること。



これが親にバレたら・・・って悩んでいる。



バレないように、自転車ごと川に投げ捨てようと考えたりもした。でも市のホームページを見ていたら、それがいけない事だってわかって、辞めた。



代わりに川には白ゴマを一粒、投げ捨ててやった。これなら、問題ないでしょ?



でもやっぱり物を川に投げ捨てたことには違いなくって、「ああゴマなんて川に投げなきゃ良かった」って後悔して落ち込んで、戒めにバイト辞めようか悩んでいたら、友達が、



「あんた制服に白ゴマ付いてるよ」



って、教えてくれた。



白ゴマって投げても飛ばないんだ、ってわかった。



友達って大事だなって改めて思う。



バイトも辞めずに済んだ。



バイトって言っても、家の庭の草むしりをして、バイト代と称して冷蔵庫のプリンを食べるだけなんだけどね。



それでも立派なバイトと思ってる。庭を雑草だらけにするわけにはいかない。バイト辞めなくって良かった。





ところで、元カレと再会しちゃった。最悪。



友達といつものようにマックでてりやきバーガーとポテトを食べて、バイバイして、



ちょっと一人になりたい気分だったから、そのあと一人でモスでチーズバーガーとポテトを食べていたときだったかな。





「だーれだ」なんていう声がするから振り返ったら。そいつがいて。



「だーれだ」が「お前誰だ」って質問とうっかり勘違いしたあたしは



「ヒロコです。久しぶり。」



なんて間抜けな答え方をして、そしたらあいつ、



「いや、俺が誰だって聞いてんの。」



とか言い出して、



「達男。」



って答えてあげた。



「大正解。」



ああ、変わってないな、ってあたしは懐かしくなる。



でも、寄りを戻すことは絶対に無い。





ところが驚いたことに達男のやつ



「俺、昔はバカだったけど、今IQ190あるんだぜ。なあ付き合おうぜ。」



なんて言う。





IQ190か。



確かに魅力的。



IQ



「おい迷うなよ。今すぐ俺と付き合おうぜ?即決したらお前もIQ180にしてやるよ。」





IQ180。なってみたい。



でも達男より10低いのはなんで?



せこいところは変わってない。懐かしい。



あたしがIQ180、達男が190。天才カップルの誕生だ。



この町に貢献できるかもしれない。



ヒロコ17歳、とりあえず店を変え、達男に牛丼をご馳走させて、考える時間を稼ごうと思う。





じゅて~む





疲れた。



女子高生にエッセイをのっとられた。



そういう「ドッキリ」だ。



疲れた。



俺は達太。39歳。会社員。



高木ブー似。ジャムおじさん。



疲れたうえに、そんなに面白くもないエッセイとなった。



いくらIQ180になりかけとはいえ、所詮は女子高生。



エッセイをやらすには早かったのだろう。正体は俺なのだが、そうなんだろう。



面白くなかったことをヒロコ17歳のせいにして、



大人げなく、





じゅて~む





自作自演の、のっとられ行為は今後やめだ。