『W旦那+(プラス)』第107話 三代目妄想劇場
2018.01.04 23:00
しばらくしてステーキが運ばれてきた。
臣はスタッフがテーブルに置くのも待ちきれず、熱々の鉄板が乗った木の台をひったくり、ナイフだけでステーキを切り、口に入れた。
隆二「臣…そんなに腹減ってたの?」
唖然として隆二が見つめている。
立て続けに三口ほど肉の塊を口に入れ、咀嚼していると、
臣の口から赤い肉汁が糸を引いて流れた。
隆二(うわっ…ほぼ生なんじゃ…)
手元にあったおしぼりを持ち、手を伸ばして臣の口元を拭こうとした隆二に、臣が冷ややかに言った。
「いいよ…」
そう言って舌舐めずりをするように、
自分の舌で流れる肉汁をすくい取った。
隆二(えっ⁉︎臣ってこんなだったっけ?)
また、ぶ厚めに切った肉汁が滴る固まりを口にほうばる臣。
臣は目を閉じて激しく口を動かし肉を味わっているかのよう。
隆二は食事する手を止めて、その様子をボーッと見ている。
臣は早々と肉を全て食べ終わると、ナイフについた赤い肉汁を、
「うん…」と声を出しながら、ゆっくりと舐めとった。
「うめー…」
隆二(なんだろう?強烈なエロさを感じる…)
臣は野菜には一切手をつけず、椅子に深く沈み足を組んで「フーッ…」と言って天を仰いだ。
End