抗酸化物質って?活性酸素って?なに?
テレビ番組や雑誌などで「抗酸化物質」「抗酸化作用」という言葉を耳にすることが多くなりました。なんとなく「抗酸化物質=野菜・果物」というイメージでしょうか。
抗酸化物質を知るために、まず「活性酸素」のお話から始めましょう。
● 活性酸素 ●
体内で酸素を利用して代謝を行うと発生するものです。
過剰に発生すると、臓器や組織に悪影響が出ます。
生体エネルギー源になる酸素の約2%が活性酸素に変化するといわれており、病原体に対する殺菌力が非常に強く、これは人体に一定量必要なものとされています。
活性酸素は煙草・酒・乱れた食生活・紫外線などで増加し、癌や認知症・シワ・肌荒れ・シミ・くすみの原因になります。
この活性酸素を抑えたり消し去るものが「抗酸化物質」です。
この抗酸化物質。生命を若々しく維持する力があります。
・ビタミンA
・ビタミンC
・ビタミンE
・カロテン
・尿酸 ・・・※1
・フィトケミカル ・・・※2
・スーパーオキシドジスムターゼ
※2 フィトケミカル
フィトケミカルというのは、野菜・果物・豆類・芋類・海藻・お茶・ハーブ等の色素や灰汁等の成分から発見された物質で、抗酸化力・免疫力を上げる効能を持つ。
スポーツ選手を例に挙げて、活性酸素と抗酸化物質の関係を整理してみましょう。
先ほどもお話しました通り、体内で酸素を利用して代謝を行うと発生するものが「活性酸素」です。過剰に発生すると身体に害を及ぼしはしますが、病原体に対する殺菌力が非常に強いものです。
ですから、「身体の中を強くする」という意味でも運動は大切な訳です。
簡単にお話しますと・・・
スポーツ選手は、そうでない人よりも多くの活性酸素を生み出します。
筋肉中に存在するクレアチンがリン酸化し、クレアチンリン酸になります。
それが分解し「生体のエネルギー通貨」と呼ばれるアデノシン三リン酸(ATP)になります。
ATPがたくさん作られると、余分なATPが分解されてプリン体ができます。
激しい筋肉運動を行うスポーツ選手は、これが多く作られてしまいます。
そこから作られるのが、尿酸(※1)です。
これは、ヒトにおける最終代謝産物の1つで、抗酸化物質の1つでもあります。
尿酸は、激しい運動により血液中で増加していき、値が高くなると痛風や尿路結石・腎臓や血管へ負担をかけることになります。尿酸は水に溶けやすいので、十分な水分補給で予防もできます。
熱中症だけでなく、尿酸値のことも意識して水分補給は忘れないようにしたいものです。
又、これらの症状を改善していくには、肥満を改善したり、バランスの良い食事が大切になります。
「バランス良く食べること」は、生きる基本です。
このように、身体の中でも活性酸素を作りながら抗酸化物質を発生させ、上手くバランスをとっているのですが、身体を若々しく健康に保つために、抗酸化物質である食品を取り入れることが大切になってきます。
考えるのが大変だよ~という方は、
大人もお子さんも、1日に、野菜を350g、果物を200g、水分を2~3L摂るように心がけましょう。
糖質やたんぱく質をたくさん食べてしまう人は、その分野菜も多く食べましょうね。