連合諸州政府はシャン連合政府に麻薬カルテル幹部の引渡し請求を行う
本来、資金洗浄や人身売買は国際的な組織犯罪の防止に関する連合機構条約(TOC)に基づく犯罪者引渡しの対象になりますが、シャン連合はこの条約の批准が完了していませんでした。そのため、二国間での引渡し条約を有していないシャンにとって、CECは唯一の引渡し条約となります。
「ルンパーら麻薬組織側は、シャン国内法の脆弱性の裏をつき、バグ技とも言えるような『脱法行為』を繰り広げていました。しかし、今回の引渡し請求は麻薬組織の想定外の斜め上を狙った『反撃』です。恐らく、今回の逮捕劇から犯罪人引渡し請求までの流れには、CASEA麻薬対策委員会が大きく関与しているでしょう。『逃亡犯罪人の引渡しに関する法律』は、麻薬対策委員会の提案のもと、CASEA法の支配プログラムの支援により制定された法律でした。このように、CASEA諸国の首脳部は、近年麻薬撲滅に力を入れています。彼らにとって、今回の行動は他の麻薬組織に対する『警告』をも含意します」
これまで、マラヤ共和国のフロレンティーノ・レイエス・ビジャヌエバ大統領(Florentino Leyes Villanueva)は、密売人に対して死刑も辞さないような姿勢を見せており、インドネシアのアブド・ソイセノ大統領(Abud Soiseno)は「この悪夢(=麻薬が蔓延している状況)を断ち切るためならば、あらゆる選択肢を検討する」と発言しています。今回の引渡し請求を受けて、哀牢総督府のパニー・ウィパーワン(ປານີ ວິພາວັນ, Pany Viphavanh)総督(各国の州知事にあたる)は、記者会見で「この州においても、つい先日メタンフェタミン錠剤5,500万錠と結晶メタンフェタミン1.7トンが押収されたのは周知の事実です。コーチシナ・ルート(黄金の三角地帯から東洋・コーチシナを経由して欧州に麻薬を密輸するルートのこと)の断絶は私たちに課された急務です。私たちには犯罪者に毅然と立ち向かい、全てを終わらせる用意があります。公安はまもなく全ての非合法ルートを特定し、それらを破壊するでしょう。これは『最終戦争』です」と述べました。
東南アジアの麻薬問題は、戦後の民族問題や政治問題との複雑な関わりを経て、一時期は手をつけられないレベルまで肥大化しました。しかし、国家の統一・平定と、地域連帯・国際協力が実現している現在、麻薬問題の完全解決が期待されています。
(安南通信社)