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Fractal amrita+tree

写真家 伊東昌信写真展「one's」@one's gallery 3/21-4/2

2018.01.08 06:14

写真家の伊東昌信さんと出会ったのは、どうやら10年くらい前。

それから幾度か遭遇するものの、流れていくご縁。

本当に人生のストーリーとは面白いもので、ここ半年くらい改めてじっくりと話す機会が訪れて、10年間を埋めるような濃い時間をいただいている。

彼が撮るポートレートは、その人の目の奥の奥。銀河のような空間をとらえているような気がしてならない。

魂を撮るといってもいいし、本質をうち抜くといってもいい。

そして、その写真の中に、撮影しているはずの彼の気配が全くない。存在を感じさせないのだ。

ただ、そこに写る人がいる。在る。

何度、彼のポートレートを見て泣いただろうか。

まるで出会ったことのないそこに写る人が、もしかしたら<わたし>なんじゃないかという感覚が訪れる。

そうなのだ。すべては一つでつながっている。

これは、とてつもない安心感とともに、莫大な切なさを呼び込んでくれる。

切なさは愛だ。慈悲だ。

そんな確証をもたらしてくれる。

そんな写真家【伊東昌信】と、私が信頼する人が運営するスペース「one's gallery」にてポートレートの個展をすることになった。

Conceptは、スペースの名称そのもの「one's」。

今回は、one's galleryのオーナーである森田多佳子さんにゆかりのある方々約180名を撮り下ろすというなんとも壮大な企画。

リストアップの段階から鳥肌が立っている。

たかこさん(私はこう呼んでいる)にも大変お力添えいただき、無我夢中であげていった。

途中、私自身が【森田多佳子】になったのではないかという感覚すらあった。

それが、たった1か月ほど前のこと。

撮影はすぐに始まり、今のところ4日ほどの撮影で80名が完了した。

すべての撮影に同行し、真横からその様子を見ているが、シャッターを下ろすその瞬間のまるでセカイが静止画になったようなシーンには息をのむ。

撮るものと撮られるものが<ひとつ>になる。

もっと言えば、そこにある背景や空気、すべてのものが<ひとつ>になるのだ。

そもそもそうだったと思い出させてくれる。

彼の作品がもつ<それ>に、心底合点がいった。

残りの撮影人数は半分強。まだまだのようで、終わるのがさみしいような気もする。

しかし、これらが展示されるときは、思わず卒倒してしまうのではないかという気さえして、待ち遠しくもある。

2018.01.08 fractal 中島佳代子

伊東昌信写真展「one's」
会期:2018年3月21日(水)~2018年4月2日(月)※火曜日定休
時間:11:00~19:00
入場無料
場所:one's gallery(鳥取県米子市安倍172-2 fra'me2F)

撮影のワンシーン。