Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

自由が丘 0034 認知障害の進行(その5)

2010.02.16 15:00

うわー、サンフランシスコみたい。

夏の写真ですいません。

日本の町は、電信柱と電線が綺麗と思います。

アメリカには、この美しさはない。

 

統合失調症や性同一性障害などでは、

認知障害は、初めに幼稚な判断として表れますが、

多くは、思春期や成人の、健常な水準にまで発達していたものが、

思春期以後の、ある時期から退行し始めて、

思春期未満の幼稚さに逆戻りしてしまいます。

 

幼児や乳児まで退行する人も、珍しくありませんが、

御本人には、たとえば東京大学卒とか、

医師や一流企業のエリートとかという履歴や肩書きがあったり、

中学生の頃に、学年で1番の成績だったというような、

健常だった頃の記憶があります。

 

何かの能力の低下が、幼稚さの原因と推定できますが、

御本人は、自分の能力の何かが低下しているとは、気づきませんので、

今までうまく行っていたのに、ある時からうまく行かなくなった理由を、

自分以外の何かのせいにしようとします。

 

統合失調症や性同一性障害などの認知障害では、

性格や認知の歪みのような、漠然とした文学的印象のせいにするのでなく、

能力の低下が何か、客観的に測れるものを発見できるまで、

患者さんの生活を根気よく観察します。

 

精神障害を発症する前の能力を知ることは、

どのような能力が低いかを知るのに、たいへん役に立ちます。

多くは乳幼児期に、すでに能力の不足が現れていますが、

さほど問題になりませんでした。

思春期以後の生活の変化に応じて、急に問題になることが少なくありません。

 

発達障害と、統合失調症の類の病気と、認知障害との関係が、

よくわかるようになるまで、よく観察してください。

 

統合失調症や性同一性障害や拒食症などでは、

多くの人の、長文読解力が低下します。

物事の筋書きを読みとる能力が低下しますが、

数学のように論理的な筋を知る能力は、

発症当時には、まだ低下していません。

 

統合失調症でも、お薬で鎮静して、退院する頃には、

元に戻っていますから、仮性痴呆にすぎません。

 

定義を変形する能力は健常ですが、

現実の特殊な事柄に、一々、誰かの意志を感じるみたいなの。

一般的な関係を抽出できずに、

人々の意志の表現のように、この世界を見ているのかも知れません。

 

わたしには、他人の心や意志が、蛙や植物や石ころと同じように、

自然の出来事に見えますので、

人間社会の好き嫌いによって、自然の景色に文句をつけるような、

擬人化された神話のような生活感覚は、あまりありません。

 

普段は、二次的なものとして、人間的な感覚を、棚上げしているんです。

使うときだけ、面倒臭いけれど、棚から下ろします。

棚の上げ下げは、難しいことでなく、面倒臭いだけです。

 

     性同一性障害の患者さんには、

     生計を立てる手段を確保しさえすれば、

     人に迷惑を掛けずに、自分の好きなことをして生きて行くのは、

     人それぞれの自由と思っている人が多いようです。

 

     わたしは、中学生によくある考え方だなあと、感じます。

     みんな、この手の考え方を経験してから、それを捨てて、

     思春期のトンネルを抜けるように、大人に脱皮します。

 

     だって、好きなことをして、人に迷惑を掛けずに、お金のある生活なら、

     親が、自分の命を捨ててまで、子供を救う気持ちが、

     どこからも出て来ないでしょう?

     自分の子供を救うだけでなく、

     他人の命を救うために、自分の命を捨ててしまう人も、

     世の中にはたくさんいます。

 

     命だけでなく、社会のために、自分の命を犠牲にする人もいます。

     自分の命は、けっして一番大切なものではありません。

     考えてみれば、個体の命は、必ず死ぬのですから、

     自分の命を一番大切にして生きていたのでは、大変な矛盾です。

     生きれば生きるほど、死が近づきますから、苦しくなります。

 

     生物は、この苦しさを、生殖と世代交代によって、解決しているのですよ。

     永遠に生きる方法を、生殖に見つけました。

     生殖すれば、社会が生まれますから、

     社会的に生きることによって、永遠に生きると言っても構いません。

 

     個体の死という苦しさを、根本的に解決する方法なんですよ。

     人間って、社会的動物って言われています。

     個体と個体との、情報伝達の量が、

     他の種類の生物よりも、桁違いに多いんです。

     コミュニケーション手段が、物凄く発達していて、

     脳の処理容量や記憶容量も、大きいんです。

 

     脳の大きさは、ほとんど他の個体とのコミュニケーションのために費やされます。

     個体だけが、孤立して情報処理する能力に、

     人間特有のものなんか、ほとんどありません。

     本能的で反射的な能力は、

     ほかの動物よりも、劣っているかも知れないの。

     

     生殖って、他の個体や社会との、コミュニケーションなんですよ。

     性同一性障害って、この人間らしさを、拒否する病気の一つです。

     統合失調症も拒食症も、そうですけど、

     性同一性障害って、すごくわかりやすいの。

     典型的なヒステリーの症状が出ているから。