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椿 0057 ヒステリーの出し方

2010.03.13 15:00

昔なつかしいヤブツバキです。もう、お仕舞いですね。

花びらが散らずに、首からぽとんと落ちますので、ギロチンのようです。

 

 

この季節になると、休日返上になることが、しばしばです。

木の芽時という言葉があるように、調子の悪くなる人が多く、

寒い内は引きこもっていた精神障害者が、積極的に動き始めます。

 

屋外に出て、手や体や目を動かして、人と話すのは、精神にも悪くありませんが、

統合失調症の人に、それを誘っても、なかなか応じません。

親しい友達に誘われても、交友関係を自分から断ち切り、

引きこもってしまいます。

 

調子が一層悪くなると、自分から積極的に出て行くようになり、

多くは妄想を実行します。

人に被害妄想の内容を、絶対に正しいと訴え、

対策を取るように要求することが多いようです。

放送局が自分の悪口を流しているので、やめるように抗議に行き、

拒否されると、弁護士事務所に行き、

証拠のボイスレコーダーを聞かせますが、雑音しか入っていません。

 

引きこもっていた人が、反転攻勢に出る季節は、木の芽時が多く、

休日に、一気に急性症状に走る人が少なくありません。

暖かくなっても、気象の変化に、体や脳が適応できないだけでなく、

新入生や新入社員が話題になりますので、

精神障害者には辛い季節です。

すでに精神病と診断されている人は、

病院が休診になれば、不安になります。

 

     引きこもらずに、

     軽い運動や軽作業が、精神衛生上、良いかも知れないと薦めても、

     うつ病の人ですと、かえって悪くなるかも知れません。

     自宅で、寝ていたほうが良いこともあります。

     統合失調症の人ですと、自分の精神は正常なのに、

     何者かのせいで、精神病にされていると思っている人が多く、

     めったに、病気扱いの助言を聞き入れません。

     積極的に出歩くのは、たいてい、症状の悪化した徴しです。

 

     統合失調症の人の妄想や幻覚や認知障害などは、

     自作自演と言うだけでなく、

     能力の不足を、自分や他人に対して誤魔化すために、わざと出す症状です。

     統合失調症では、いったん発達していた能力が、

     理由もわからずに低下する、という大きな特徴があります。

 

     他人にも、理由がわかりませんので、

     本人には、今まで上手く行っていた事が、上手く行かなくなったのは、

     どうしても、自分以外の何かのせいと確信してしまいます。

     自分の能力の低下を、到底、信じられません。

 

     手先が不器用になったり、知能が低下したりする症状などは、

     比較的客観的な検査結果を、御本人に提示できますが、

     多くは、健常な人でも、喧嘩をして興奮すると、

     手先が不器用になり、ろれつが回らなくなり、

     無茶苦茶なことを言い放ち、肩や顎が震えたりするように、

     能力の低下は、興奮症状と連動しています。

 

     御本人にも、手先の不器用さや、知能の低下などは、

     そのせいのように感じられます。

     何者かに悪さをされて、危険が切迫しているからに違いない。

     何者かのせいに違いないと、確信します。

 

     ある意味で、正鵠を射ています。

     何者かのせいではありませんが、

     極度に興奮すれば、不器用になり、知能が低下します。

     多少の興奮は、器用になり、知能が向上して、快適になるはずです。

     多少の興奮をむさぼると、

     いつのまにか、度を過ごして、極度の興奮になってしまいます。

 

     能力の低下が、それによって起こるのは、

     大脳辺縁系のドーパミン神経の機能が亢進し、

     前頭葉や大脳基底核のドーパミン神経の機能が抑制されるからとするのが、

     ドーパミン説です。

     気持ちよさをむさぼる癖がついているからで、躾が出来ていないということです。

 

     統合失調症になる人の多くは、この世に産まれたことが不安なように、

     お母さんと離れて、一人でいることが不安です。

     健常な人は誰でもそうですが、統合失調症にはなりません。

     みんなと一緒に社会生活に馴染むからです。

     統合失調症になる人は、それができないから、一人になり、

     置いてけぼりにされはしないか、見捨てられはしないかと、不安になります。

 

統合失調症の患者さんの一人は、世話をしてくれている妹さんが出勤中に、

家が警察隊に包囲されて、もう逃げられないと、実家の老母に電話をしました。

妹さんが電話を掛けても、兄妹の縁を切ったと言い、

電話を切ってしまい、電話に出なくなりました。

 

妹さんが仕事を終えて帰宅すると、玄関のドアが開きません。

内側から錠が掛けられていて、外側からは鍵を使っても開けられません。

家の中に居るはずの、統合失調症のお兄さんに電話を掛けても、電話に出ません。

 

お兄さんは、数ヶ月前から、妹さんの作った食事を食べなくなりました。

毒が入っていると言います。

外食しているようですが、統合失調症の人の一般的な症状からすると、

外食が出来るようになるのは、相当に調子の悪い時です。

 

ふつうは、人の多い所の、

それも、顔や仕草などを、長時間、じっと見つめられるような状況には耐えられません。

外食も、外泊も、旅行もできないのが、よくある症状です。

自分から人目に曝されるようになるのは、急性期に多い症状です。

夜が恐くなり、眠られません。

 

老母が電話を掛けて、お兄さんに玄関のドアを開けてもらいました。

本人は、薬を飲んで寝ていたと言いますが、いつもの薬の時間でなく、

このところ、妹さんは何度も閉め出しを食らっています。

 

お兄さんが食事を食べずに、妄想がひどくなり、

1000万円の預金通帳を、いつも持ち歩くようになっていましたので、

妹さんは、入院を薦めていました。

すると、症状を悪化させて、兄妹の縁を切ると言い、

妹さんを閉め出すようになりました。

 

医師は、妹さんを憎むようになったので、症状が悪化していると言ったそうです。

わたしは精神分析をしませんので、解釈にあまり興味がありません。

おそらく、憎んでいるのでなく、

妹さんが外に働きに出ないように、症状を出しています。

 

一人になると不安になり、生活能力のないことは確かです。

妹さんを閉め出す症状がひどくなれば、妹さんは外出できません。

外出すると閉め出されてしまいますので、

この症状は、妹さんに一緒にいて欲しい、働きに出ないで欲しいと言っているかのようです。

 

憎んでいるのでなく、妹さんを頼っています。

症状が悪化すると、いちばん頼りにしている妹さんを、

自分から殺してしまうかも知れません。

 

     統合失調症の症状の出し方って、わかりますか。

     ヒステリーと言って、性同一性障害と同じです。

     性欲が、たいへん重要になりますが、統合失調症では隠れています。

     性同一性障害では、表面に華々しく現れてきます。

 

     性欲のことは、社会性のことです。

     社会を作る本能のことです。

     社会生活に馴染めない症状は、自閉や引きこもりなどと言われますが、

     性同一性障害を見ていると、生殖不能や生殖拒否の症状の現れることがわかります。

 

     性欲や生殖や社会性のことを考える時には、

     自我機能の一つとしての、精神の免疫機能のことを思い出してください。

     白血球は、自分にとっての異物と身内を識別するのでなく、

     何百兆個の細胞の集まりの、個体にとっての、

     有害な物と無害な物とを識別します。

     身内でも、癌細胞のような有害な物を、白血球は攻撃して破壊します。

 

     これを識別するのに、超越的で支配的な、絶対的な細胞などは必要ありません。

     神様や王様のような細胞は、体のどこを探してもありません。

     何百兆個の細胞の、コミュニケーションが必要です。

     自我機能の一つとしての、精神の免疫機能は、

     境界機能や、自他の識別機能などとも言いますが、

     端的には、他人や社会との、コミュニケーション機能のことです。

     これが、自己同一性と並ぶ自我機能の大切な柱です。

 

     性欲や生殖などの社会性は、コミュニケーション機能のことであり、

     自我機能の重要な柱です。

     自閉や引きこもりは、自我障害の症状の一つです。

     

日曜日は、くたくたくになりました。

若い子なら、びくともしないでしょうけど、

わたしには、応えます

だって、精神障害者の御家族って、精神障害者が多いので、

御家族との話が、そもそも、たいへんなんです。

御家族のほうが、重症で緊急性があったりしてね。