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潜水艦 282 カミングと潜航

2010.11.09 15:00

昔、性転換は、潜水艦でした。

航空母艦や潜水艦って、古い戦争の気がするけれど…

 

潜水艦が、潜らないで、浮き上がったまま、航行すると、

今のGID(性同一性障害)医療になります。

壊(こわ)れたから、浮き上がるのでないのかしら。

 

 

いまさら、日本の性転換の、思い出を振り返るのも、

野暮(やぼ)な気もしますが、触(さわ)りだけ。

 

欧米でも日本でも、共通なのは、

サルファ剤や抗生物質などの、抗菌剤の普及により、

体の奥の外科手術によっても、化膿しなくなったことが、

性転換手術を可能にしました。

 

欧米では、第二次世界大戦の直前から、普及しましたが、

日本は、戦後でした。

この違いが、外科手術の技術の違いになりました。

手先は、日本人のほうが器用で、手術も丁寧でしたが、

薬物の差が、壁でした。

 

あっちは、化膿しないから、戦争で負傷した人のために、

下腹部の外科手術も発達したの。

うんこやおしっこができなければ、死んでしまうから。

こっちは、戦争で負傷した人の外科手術も、

できるだけ切り口を小さく、切り口は体の表面だけにしました。

戦争中は、まだ虫垂炎の手術も、死ぬ覚悟でした。

 

沖縄の戦闘や、広島や長崎の原爆でも、わかるように、

外科手術もへったくれもない日本の、現実でした。

 

ヨーロッパは、性転換手術を行なうところまで、一気に走りました。

第二次世界大戦と、戦後の北欧の平和の産物です。

フランスやアメリカはだめ。

戦後も、ベトナムや朝鮮で、戦争を続けたから。

徴兵制を維持するために、性転換はタブーでした。

 

エストロゲン製剤も、欧米では戦争直前に普及しましたけれど、

日本は戦後した。

去勢術とエストロゲン剤の組み合わせが、

1950年代頃から、日本の、いわゆるオカマの人の間で、流行しました。

パリよりも、10年ほど、遅れました。

SRS(性転換手術)は、15年、遅れたかも知れません。

 

戦後の日本の性転換の流行は、

カミング系と、潜伏系の、二つの流れがあります。

地下に潜った人たちは、潜水艦かも知れません。

根無し草になることや、世間から浮き上がることを、嫌いました。

深く静かに、韜晦(とうかい)しました。

 

カミング系について、言います。

1945年~1955年頃に、去勢とエストロゲンのおかまを、

国民は、歓楽街で見ることができました。

一般の堅気(かたぎ)の人は、性転換を、全く知らなかった時代で、

おかまの語も、一部の地方の、方言に近い隠語でした。

1955年頃~1975年頃まで、オカマやニューハーフの芸能人を、

マスコミが喧伝(けんでん)しましたので、

国民の大部分は、性転換の存在を、初めて知りました。

 

1975年頃~1995年頃まで、女装の便宜を提供する風俗店が、

いわゆるTV(トランスベスティズム)を宣伝した時代です。

1995年頃から現在までが、GID(性同一性障害)と特例法の時代です。

 

精確な年月日は、詳しくお調べください。

だいたいの記憶を、おおまかに言っているだけです。

注釈しておきますと、1964年のブルーボーイ事件は、

マスコミに、オカマ系の芸能人の人が、

持て囃(はや)されていた時代でしたので、

性転換は、すでに流行の風俗になっていました。

 

あの事件には、東京のてき屋さんが出てきますけれど、

当時、わたしが知っていた性転換関係の人は、

ほとんどが、男娼、水商売、芸能人、てき屋などでした。

性転換者が、普通のお仕事と言えば、てき屋でした。

いまでも、ガレージセールやフリーマーケットを手伝っている人が、

同性愛者に少なくありません。

 

TV(トランスベスティズム)を宣伝した風俗店は、

素人(しろうと)の女装を、謳(うた)い文句にしていました。

玄人(くろうと)の女装を、お手本にして、憧れていました。

男娼、水商売、芸能人、てき屋などが、玄人の女装です。

 

戸籍の性別が変更できるようになったのは、

2004年からこっちですけれど、

カミング系の人たちは、戸籍の性別を変更できなかった時代でも、

家族や近親者でない人に、広く無差別に、

カミングアウトすることを、理想としていました。

 

男娼、水商売、芸能人などでしたら、性転換が売り物の商売ですので、

広く一般の人にカミングアウトしたほうが、

宣伝になり、儲かるのは当然です。

てき屋さんも、やくざですので、

刺青(いれずみ)を入れるように、性転換をする気持ちでしたら、

無差別のカミングアウトを、良いことと思うのは、当然かも知れません。

 

TVの人たちは、素人の女装をスローガンに掲げていましたから、

ほとんどの人は、自殺するようにカミングアウトをしました。

統合失調症の人が、妄想の内容を、自分から触れ回るのと、

同じ精神症状でした。

 

中身は妄想でありませんが、中身を取り扱う行動が、

妄想に絆(ほだ)された統合失調症の人と、同じでした。

ヒステリーです。 

この人たちの精神症状は、カミングアウトに、よく現れていました。

 

TVの人たちは、当初、風俗店のお客としての、

週末の女装だけでしたが、

だんだんと、エストロゲン剤を使うようになり、

お仕事をやめて、平素から、終日の女装になり、

女装のままで、一般のお仕事の就労を望み、

去勢術や、SRS(性転換手術)を受けるようになりました。

 

けっして、生まれつきでなく、顔や体の形や、声などが、

どれほど、女性に似ているかを、仲間内で競う序列争いが、

女装や性転換を、エスカレートさせました。

 

さらに、埼玉以後は、顔や体の形が、ぜんぜん女性に似ていない人も、

SRSを受けるようになりました。

性自認や、心の性別なるものを、

純粋に真正に、運用しようとするステレオタイプのスローガンに、

マインドコントロールされた人たちですが、

埼玉の公然医療が、それを煽ったのは、ほぼ間違いありません。

 

性転換が公然化されたことにより、

凶悪な犯罪が、ほとんどなくなりました。

デリバリー売春や、援助交際や、大麻や覚醒剤などは、

増えたかも知れませんが、

放火や殺人や暴行傷害などの、悪質なものは、耳に入らなくなりました。

 

     性転換には、さらに、

     カミングアウトしない性転換と、FtMの性転換とがあります。

     わたしは、その両方に関わりましたが、

     後日、あらためて触れます。

 

     これらの性転換と、

     一連の、水商売のおかまの去勢などから、

     MtFのTV(トランスベスティズム)を経て、

     TG(トランスジェンダー)や、

     GID(性同一性障害)などに至るカミング系の性転換とは、

     明らかに、人脈が異なりますので、

     別の種類とすることができます。

 

     精神科では、TVに対して、

     TS(トランスセクシャリズム)というふうに、

     規則正しく分類することになっていますが、

     実際には、TVの人が、

     ホルモン療法を受けて、SRSを受けますので、

     同じ人であり、同じ人脈であることは、確実です。

 

     それに対して、FtM(female to male)の人脈は、

     明らかに、MtFと異なります。

     FtMになったり、MtFになったりする人は、あまりいません。

      

     同様に、カミングアウトせずに、SRSを受けたMtFの人達と、

     上述のカミング系のMtFの人達とは、

     人脈の交わりが、ほとんどありません。

     お互いに性交渉をしませんので、人脈が別です。

     この違いによって、MtFを二種類に分けるのが、

     日本のGIDの分類では、有意義かも知れません。

 

     カミングアウトしない人たちは、

     大昔からの性分化疾患の伝統の中に、

     寄生するように繁殖したGIDの人たちで、

     わたしが、精神科の医療の面で、関わりましたので、

     直接に知ることになりました。

 

     きょうは、これまでにしておきます。

     お触(さわ)りだけで、ごめんなさい。

     また、後日。