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お馬さん 364 DID(解離性同一性障害)

2011.01.31 15:00

人の少ない冬の浜辺って、乗馬クラブのお馬さんが来ます。

波打ち際を歩くの。

 

 

解離性同一性障害のことを、多重人格と言いますが、

精神の病気の人に、多重人格と言ってあげると、受けがいいの。

 

患者さんにしてみれば、自分には、色々な自分があり、

何人もの人間の性格を、兼ね備えているので、

多重人格と言ってもらえれば、

なんとなく、才能がありすぎて、苦労している気分に、なれるのかしら。

今の自分だけで、判断してもらっては困る、という感じ。

 

だれでも、色々な自分を持っていますけれど、

一つに纏(まと)める機能を、自我と言います。

自我が希薄になると、一つに纏められずに、

バラバラになってしまいます。

その状態を、解離性障害と言います。

 

同時には、一つの性格しか現れませんが、

幾つもの性格が、入れ替わるように、交替するタイプの人を、

解離性同一性障害と言います。

多重人格ね。

 

人格が入れ替わる時に、記憶も入れ替わります。

一年前に現れた人格が、再び現れる時には、

一年前の記憶を、継承していますけれど、

つい最近の、別の人格の記憶は、忘れています。

 

この人格には、この記憶ってのが、決まっていますけれど、

どの人格にも、共通の記憶、というのもあります。

たとえば、日本語を使う記憶は、どの人格にも共通ですので、

人格が変わっても、日本語を忘れません。

 

解離性同一性障害の初期症状では、

交替人格のほとんどが、アニメのキャラクターのように、

すごく幼稚で、実用価値のない、使い捨ての人格の、

真似(まね)ですけれど、

次々に人格を替えて行くと、ネタ切れになりますので、

使い勝手の良い人格が、何度も現れます。

 

嫌(いや)な事が予想される時には、

二度と使わない人格になれば、便利です。

楽しい事は、いつまでも覚えていたいので、

楽しい記憶を持つ人格は、何度も現れて、常用することになります。

 

解離性同一性障害の症状が進むと、

使い勝手の良い人格だけを、多用するようになります。

やがて、一種類だけの人格を、長期間、使い続けることになります。

 

それでも、在日韓国人と、日本人の戸籍とを、使い分ける人もいました。

関東大震災のように、戸籍簿が消失した例や、

広島の原爆のように、戸籍は消失を免れたのに、一家全滅の例などでは、

簡単に、他人に成り済ますことが、出来ました。

 

韓国人と日本人が交替するたびに、人格も記憶も変わります。

本人は、人格交代を自覚できませんが、何十年も、上手くやっています。

奥さんが二人いて、自宅も二つ、

子供も、あっちとこっちに、二世帯分です。

 

解離性同一性障害の診断基準の通りでしたら、

御本人に、人格交代の自覚がありませんので、

尻尾を出さずに、うまく使い分けるのは、困難です。

 

実際には、人格交代の自覚のある人が、ほとんどで、

意図的な人格交代が可能ですので、

馬脚を露(あら)わさずに、要領よく、困難を切り抜けられます。

 

恣意的な人格交代を、

解離性同一性障害と言うべきなのかは、疑問ですが、

記憶は確かに交替しています。

嘘をついているのでなく、一つの人格に成りきっている時は、

他の人格の記憶を、本当に思い出せません。

 

GID(性同一性障害)も、つい最近まで、

戸籍の合法的な変更が、不可能でしたけれど、

性転換後の、望みの性別の戸籍を持っていた人が、たくさんいました。

日本人なのに、ロシア生まれのロシア人とか。

 

周囲の人が、首を傾(かし)げるだけでなく、

御本人も、記憶がないと言い、首を傾げます。

とんでもない大嘘つきの、決定的証拠を入手したので、

それとなく、探(さぐ)りを入れてみると、

嘘でなく、本当に記憶がありません。

 

映画の、『心の旅路』のような、記憶喪失かと思うと、

ちゃんと、元の人格に戻って、生活しています。

都合が悪くなると、また記憶を失い、別人になります。

 

何度も、同じ人格交代を繰り返して、記憶が交換されるのを見ると、

御本人が、わざと人格を切り替えているのに、決まっていますけれど、

わざとしているという自覚がありません。

 

多重人格の初期では、人格交代の自覚が、御本人にあります。

人格交代に習熟して来ると、交替人格の数が少なくなり、

人格交代の自覚が希薄になります。

習慣になるみたい。

 

使い分ける人格の数が、二種類だけになり、

さらに習熟して、一種類になると、

もちろん、人格交替と言いませんから、

人格交代の自覚も、完全になくなります。

 

解離性同一性障害は治った、ということになりますけれど、

精神の病気が治ったとは、限りません。

多重人格になる前に、逆戻りしただけかも知れません。

今度は、別の症状が出てきたり。

 

脳や体の器質に、原因となる病変のない精神疾患って、

精神症状を、文学的に分類しているだけですから、

疾患名は、たんなる精神症状の組み合わせの、例示に過ぎません。

 

解離性同一性障害も、

こういう精神症状の組み合わせもありますよって感じで、

例を示しているだけです。

組み合わせに、幅を持たせていますので、

たくさんの人が、この疾患名という例示に、当てはまるとしても、

こういう組み合わせを分類するのは、

あくまで文学的で、便宜的で、操作的です。

 

GID(性同一性障害)にも、

DID(解離性同一性障害)の輪郭を、かすめて行く人がいて、

台風が上陸したのか、上陸しなかったのかと、問われても、困ります。

目がなくても、台風は台風ですから。

 

最近の多重人格では、かならずと言っていいほど、

交代人格の中に、異性の人格が含まれています。

こいつが具合よく、常用される状態で、多重人格が治ると、

性同一性障害が、残るかも知れません。

 

多重人格だけでなく、解離性障害は、

ヒステリーの中核症状と言っても、構いません。

そのほかに、おもに身体表現性障害と言われる転換性障害や、

性的非行や、ロールプレイや、トランス状態などの特徴が、

ヒステリーに共通しています。