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ベニスに死す 548 コレラ

2011.08.13 15:00

 

     音楽 : 【交響曲第五番第四楽章アダージョ】

                Sinfonia No. 5, Adagietto

     作曲 : マーラー Gustav Mahler

 

     映像 : 【ヴェニスに死す Morte a Venezia】

     監督 : ヴィスコンティ Luchino Visconti

     主演 : ダーク・ボガード Dirk Bogarde (教授)

         ビヨルン・アンデルセン Bjorn Andresen(少年)

 

     原作 : 【ヴェニスに死す Der Tod in Venedig】

     作者 : トーマス・マン Thomas Mann

 

      

たるい音楽ですけれど、とても美しいので、

睡眠薬の代わりになります。

 

1911年のベニスですから、すでにコレラ菌が発見されています。

煙は、汚物を焼くためです。

白い消毒液を、市民がバケツで撒(ま)いていたそうですけれど、

何かしら。

 

髪を黒く染めて、おしろいをはたき、口紅を塗った教授が、

美少年の後をつけます。

コレラに罹ると、ストーカーをやっていられないと思うのですが…

 

当時のコレラは、古典的なタイプですから、強力です。

日本のように、清潔な水に困らない国でも、

都市には、下水や汚水が、いっぱい溜まっていました。

ベニスのように、塩水だらけの暖かい町は、

コレラ菌が住み着きやすかったのかしら。

 

インドから、イスラムの都市に蔓延(まんえん)した後、

ヨーロッパに広まったそうです。

煙に燻(くすぶ)るベニスの町が、美しい場面ですけれど、

この映画って、ここまで見ると、見飽きています。

音楽も、耳にタコができて、あまり真面目に聞いていません。

話の筋がありませんから。

 

典型的な男性ホモ映画です。

お化粧をして死んで行く教授先生って、

三島由紀夫さんに似ています。

同性愛って、やっぱり美学と性同一性障害に近いのかも。