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夢 1234 シャーンドル・ラカトシュ

2013.07.12 15:00

 

     【夢】 Reverie

     バイオリン : Sandor Lakatos シャーンドル・ラカトシュ

 

          ※ バイオリンの演奏だけです。

            歌はありません。

 

        ***          ***

 

     

     シャーンドル・ラカトシュは、

     家族で楽団を作っています。

     ジプシーの演奏者は、たいてい、そうです。

     踊り子や歌手も、家族や一族で、賄(まかな)います。

 

     死ぬまで、演奏旅行に明け暮れますので、

     世界中の、昔の芸能人の生活様式と、同じです。

 

     日本の芸能人も、昔は、家族や一族で、

     旅から旅への人生でした。

 

     芸能人は、世界中で、旅芸人が普通でした。

     さもなければ、やくざの端っぺたでしたから、

     日本では、旅芸人であろうが、やくざであろうが、

     芸能人は、河原乞食と言われました。

 

     能や歌舞伎のように、

     権力者の贔屓(ひいき)にあずかり、

     成功した例は、非常に稀(まれ)でしたけれど、

     世襲ですので、よそ者は、紛れ込めませんでした。

 

     ヨーロッパの、オペラやバレエは、

     世襲でありませんでしたけれど、 

     オペラは、ホモかマフィアかユダヤかと、

     言われていました。

     今でも、そうかも知れません。

 

     最近の芸能人は、お金が貯まると、家を買いますので、

     旅をしません。

     家族や一族での、芸能活動もなくなり、

     一人だけで、興行会社に就職します。

 

     芸能って、歓楽街のやくざが仕切っていましたので、

     やくざに就職するのでなければ、

     一族が纏(まと)まり、旅から旅への、

     放浪の人生にならざるを、得ませんでした。

 

     世界中が、そうでしたから、

     ジプシーって、ただの旅芸人と、どう違うのかと、

     疑問になります。

      

     シャーンドル・ラカトシュは、

     代々、名跡(みょうせき)を受け継ぐそうで、

     この人は6代目です。

     

     ジプシーには、バイオリンの上手(うま)い人が、

     一杯いますが、

     大手の興行会社や音楽会社の、商業ルートに乗りません。

     

     昔は、居住や職業の自由がありませんでしたから、

     お金が出来ても、権力者の許可がなければ、

     町に住めませんでした。

     同業者の許可がなければ、営業もできません。

 

     農業は、土地や牧草地の、所有や使用に、

     世界中、どこでも、権利を入手しなければいけませんが、

     ジプシーに譲る人は、誰もいませんでした。

 

     町や農地や牧草地って、

     民族によって、縄張りが決まっています。

     戦争によって、血と命を犠牲にして、

     現在の縄張りを、獲得しました。

 

     ジプシーのようなよそ者に、

     おいそれと、分けてあげる余地は、ありません。

 

     個人の所有だけでなく、民族の歴史的な所有なの。

     多民族社会は、一触即発の複雑さです。

 

     何百年も、芸能や売春などの、

     乞食や放浪の生活が続きましたから、

     ジプシーの人たちは、

     今も、他民族と一緒の生活を、嫌(きら)います。

 

     日本で言うところの、

     被差別部落の人たちが、部落に居着くことも許されずに、

     放浪をしたようなものです。

 

     それぞれの民族に、最も底辺の人たちがいましたから、

     たくさんの民族の、混血かも知れません。

 

     日本では、昔の被差別部落に、

     今は、韓国朝鮮の人たちが、おおぜいで暮らしています。

 

     ジプシーって、性転換をする人が、多いのかしら。

 

     去勢歌手のカストラートは、

     教会に匿(かくま)われていたのでなく、

     日本の神社仏閣の縁日(えんにち)を仕切るテキ屋や、

     インドの寺院に宿るヒジュラのように、

     やくざに支配されていたようです。

     

     日本でも、生まれ育ちの貧しい人たちは、

     娘さんに、三味線やピアノを習わせましたが、

     芸能人って、幇間(ほうかん)みたいに、便利でした。

 

     この曲は、

     シャーンドル・ラカトシュが、作曲したそうです。

     アメリカ合衆国の、映画音楽の雰囲気ですけれど、

     わたしは、こういう甘いのが、大好きです。

 

     川端康成の、伊豆の踊子を、思い出します。