Project vol.1 Come across ZARD
2017年 6月末に創立したプロジェクト「ZARDism project」。
若い世代にZARDの魅力を伝えたい、
既にZARDファンの人同士の交流の場をつくりたい、という想いから始動した。
*** ZARDism project ***
今年20歳になったNostle(ノストル ・N (ZARDアカウント名はLira・リラ))を中心に、同い年のKyoka(きょうか・K)や同じく20代のchii(ちぃ・C)をメンバーに迎え、活動を開始。
第1回の企画では「ZARDとの出会い」をテーマに取り上げることとなった。
企画に参加するメンバーが、それぞれファンになるきっかけとなった曲をカバーすることで、未だファンでない人にZARDの良さを伝え、既にファンの人にもZARDと出逢った『あの頃』を思い起こしてもらおうというものだ。
メンバーがそれぞれに選んだ3曲に加え、ZARDのデビュー曲である『Good-bye My Loneliness』、更に多くの人にZARDの存在を知らしめた名曲『負けないで』を収録し、10月頃には公開する予定で日程を組み、本格的に活動がスタート。
企画1曲目は『Good-bye My Loneliness』。
今回の企画の目玉メンバーであるchiiを主旋律に置き、Kyoka・Nostleをハモリ(上・下)で入れることに。
しかしハモリが難航し、Nostle一人のハモリを採用することとなったが、結果的に充分に重厚感あるサウンドに仕上がった。
Nostleが選んだのは『サヨナラは今もこの胸に居ます』、
Kyokaが選んだのは『あの微笑みを忘れないで』、
chiiが選んだのは『この愛に泳ぎ疲れても』で、それぞれ企画2・3・4曲目である。
それぞれ曲を選んだ理由などはこの記事の後の方で公開されているので、どうぞ最後までご覧いただきたい。
企画のトリは『負けないで』。
当初 様々なパート分けの案が浮上したが、1番AメロをKyoka、2番AメロをNostle、1・2番Bメロをchiiが担当することとなり、サビもその流れを受けての割り振りとなった。
更にchiiの案で2番Bメロの「今もそんなあなたが好きよ」は、泉水さんを想って全員で歌うことに決まった。
しかし実際の録音では個人個人のパートを歌うというより、全パートを歌った中からその人のパート部分だけを抽出するという作業が行われた。
全てのMixを手掛けたのはNostle。
N「元々 高校生の頃から、趣味で『歌ってみた』をたしなむ程度にしていたので、
全く知識が無いというわけではありませんでした。でも、あまりにもスキル不足で…。
思うような出来にすることがかないませんでした。とても悔しいです。
本当はアウトソーシングしようと考えていたのですが、人材を探す時間もなく、
結局 自分でやってしまいましたね。もし『Mixしてあげる!』っていう人がいたら
是非 ZARDismにお力を貸していただければと思います(笑)」
録音は個人でイヤホンで楽曲を流しながらスマートフォンの録音機能を使用して行われた。Nostleは自前のマイク(AUDIX OM3+オーディオインターフェース・CUBASE)を使用した。
Kyokaは動画を録る要領で声だけを録音したのだが、何故か比較的 音割れが激しくなってしまった。chiiも一部 高音などの声量が大きくなる場面で音割れしてしまったところもある。
録音環境が異なることからも、Mixは難航を極めた。NostleがMixの素人同然であったため尚更である。録音環境の差異はコラボレーション作品においてより顕著に出るが、コラボレーションもこのプロジェクトの存在意義であるため、今後 対策が必要になるだろう。
企画は日程通りにはいかないながらも、メンバー間で積極的に意見を出し合いながら、着実に、妥協することなく進められた。
結局 発表は年末となったが、出来にメンバー全員が納得することができた。
*** ZARDism project ***
ここからはメンバーへのインタビューをお届けしよう。
Q:ZARDファンになったきっかけは?
N「小学校中学年の運動会の組体操で『負けないで』を使ったんです。
でもそれでファンになったのではなくて(笑)
その時に家で練習するためにCD(Golden Best)を借りて、ダビングして放置されていたのを
小学校高学年になった時になんとなく聴いてみたらぞっこんになりました!
あれはきっと運命だったんだと、今では思います(笑)」
K「ファンになった『これ!』というきっかけは正直ないんです。
気づいたら『あ、好きだな』という感じで。
”ZARD”という存在が自分の中でとても大きいものになっていました」
C「2007年にアルバム[Good-bye My Loneliness]を購入したことがきっかけです。
そこからZARDの世界にどんどんハマりました」
Q:今回の企画でソロ曲を選んだ理由は?
N:『サヨナラは今もこの胸に居ます』
「さっきの質問でもありましたが、Golden Bestのアルバム(Disc1)を
聞き直してファンになり、その時に聴いて一気に魅き込まれたのがこの曲でした。
当時は何度も何度も同じ曲をリピートしていたので、家族からも呆れられていました(笑)
『楽しかったこと 苦しかったこと そしていつの日かあなたから卒業します』
という歌詞に、小学生でありながら強く共感していたおませさんだったんです」
K:『あの微笑みを忘れないで』
「初めて聴いたときに心を動かされた曲だったからです。
歌いだしの坂井さんの声も力強く、鳥肌が立つような感動を覚えました。
一瞬でZARDの世界へ入り込んでいくような感じも好きです」
C:『この愛に泳ぎ疲れても』
「ファンになりたてでメジャーな曲ばかり聴いていた頃、
この曲を初めて聴いて、転調するところのカッコよさに惚れ、
更に世間のイメージとはまた違ったZARDを発見したような、思い入れのある曲です」
Q:プロジェクトにかけた想い・参加しようと思った理由
N「HPのトップページに書いていることがそのまま私の”想い”です。
メンバーの2人には参加してくれたことに対し感謝しかありません。
私が無理なお願いをしても惜しみなく協力してくれました」
K「プロジェクトに参加しないかと誘われた時『大好きなZARDに関わることができる!』と
とてもうれしく思いました。少しでも多くの方に
ZARDの素晴らしさを知ってもらいたい!私達でその良さを伝えることができるなら!
という想いで、参加することを決めました」
C「プロジェクトの内容に魅力を感じましたし、
InstagramでZARDの曲のカバーをupしているので、自分ならそれを利用して
少しでも企画を広めることができるのではないかと思いました。
カバー=上手い下手ではなく、ファンが気楽に参加してメンバーとの
コラボレーションを楽しんだり、ZARDの楽曲とより密接に触れ合える場に
なればいいなという想いで歌いました」
Q:企画に参加した感想
N「初回だったので何をするにも手探りで、思ったより時間がかかってしまいました。
しかし泉水さんの曲作りにかけた想いを知るファン同士だからこそ、
ここまで妥協無くクオリティにもこだわって
(とは言っても素人レベルを超えることはありませんが…笑)
やってこれたのだと、嬉しく、誇りに思います。
第1回の経験を今後に活かしたいです」
K「参加メンバー全員が、限られた時間の中での活動だったのですが、
みんなZARDに対する想いが熱く、改めてZARDが愛されていると感じました。
こんなにも愛され続けているZARDの企画に携われることに感動しています。
この企画を通して、たくさんの方がZARDに興味を持ち、
そしてそこから広がるZARDの輪が大きくなればいいなと思います。」
C「人が集まるとなかなか上手くいかなかったりしますが、
3人の想いが一緒だったからこそ、完成させることができたと思います」
Q:次回への意気込み
N「初回を終えたことで、プロジェクトの方向性や、プロジェクトをどんな位置づけにしたいか
ということが私の中で明確になってきました。課題は山積みですが、
それを乗り越えた先に新たなZARD familyたちとの出会いが待っていると信じて、
今後もメンバー全員で素敵なプロジェクトにしていけたらと思います」
K「”ZARDと出逢う喜び”を多くの方に感じてもらえるよう、プロジェクトメンバー全員が、
愛を込めてZARDの魅力を届けていきます。この企画を通して、
少しでもたくさんの人に『ZARDっていいな』『ZARDと出逢えてよかった』と
感じてもらえたら嬉しいです。
ZARDで繋げる愛の輪!みんなで大きな輪にしていきましょう~♡」
C「次回以降の参加は未定ですが、”ZARDとの思い出作り”ができる場を提供できるよう、
全力でサポートしていきます!」
*** ZARDism project ***
年末、クリスマスプレゼントを兼ねて、メンバーにはNostleからオリジナルのCDが配布された。(泉水さんの写真付き)
本家『揺れる想い』のアルバムの裏話にあるように、このCDのジャケットも泉水さんの色味が試行錯誤され、何度も印刷を繰り返した。
3人のうち、直接 会ったことがあるのはNostleとchii、NostleとKyokaのみ。
昨年この3人が揃う予定であったが、都合により全員が揃わなかったため、今後そのリベンジが企画されている。その時には、3人のカラオケでの生歌が配信されるかもしれない(媒体はTwicas・Instagramのliveなど)。プロジェクトの公式アカウントは勿論、メンバーのSNSも要チェックだ。
結果的に、今回の企画は半年程度の製作期間を要したが、それはメンバーにとって濃い時間となった。
メンバー、そして誰よりも泉水さんの想いが、このプロジェクトの音楽を耳にする人に届くことを祈って…。
〈文: 服部 泉美〉