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カンツバキに雪 1443

2014.02.08 15:00

 

雪に椿は、伝統的な日本絵画の、お題ですが、

椿の咲く季節に、雪は、珍しいものです。

 

椿って、普通は、藪椿(やぶつばき)のことです。

 

一重(ひとえ)の花が、

細長い筒状に、俯(うつむ)き加減に、咲きますが、

けっして、開き切らずに、花びらを散らしません。

 

香りも音もなく、首から、全体が落ちますので、

潔(いさぎよ)しとして、武士に好まれたと、言われます。

 

首が落ちて、歓迎されるわけが、ありませんから、

千利休あたりの、こじつけでないかと、疑われます。

 

藪椿は、春になり、

気温が、10度を超えるぐらいにならないと、咲きませんから、

雪を被(かぶ)ることは、滅多(めった)にありません。

 

写真は、寒椿(かんつばき)ですので、

藪椿(やぶつばき)に、似ていません。

 

椿と言うよりは、山茶花(さざんか)です。

 

山茶花は、秋遅くから、初冬にかけて、

八重(やえ)の花びらを、よく開き、盛んに、咲き散らします。

 

椿と山茶花は、正反対のように見えますが、

簡単に交配されて、たくさんの雑種ができます。

 

その一つ一つに、品種のような名前が付いていますから、

くそったれです。

 

上手(うま)い具合に、交配された品種は、

みんな、椿と山茶花の、中間のような性質です。

山茶花よりも山茶花らしく、椿よりも椿らしいものは、ありません。

 

中間みたいな品種に、何という名前を付けるかは、

商売の勝手ですから、学問の好きな人たちの分類とは、無関係です。

 

性同一性障害みたいでしょう?

 

寒椿は、椿という名前ですが、

山茶花(さざんか)が、真冬に咲くようになったと、

思ったほうが、良いかも知れません。

 

4~5mの山茶花や、10m以上の椿と同じように、

高く育つ系統と、

1~2mぐらいにしかならない系統とが、あるようです。

 

山茶花 Camellia sasanqua や、椿 Camellia japonica は、

日本っぽい学名ですが、

山茶花は、中国の長江流域と、ほとんど同じ植生です。

 

椿は、日本特産に近いのに、山茶花と、簡単に交配できますから、

分類って、精神の病気と同じように、面倒くさいものです。

 

事務的には、名札(なふだ)を付けなければ、処理できませんから、

品種の一々にも、名前があるのは、仕方ありません。

 

性同一性障害を、病気でないとするには、

進化論をやっつけないと、なかなかです。

 

コンピュータも、けっこう、頑張っていますけれど、

エステティックって、精神分析と同じように、

血統血縁主義の進化論丸出しです。

 

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