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富士山と、フジの花 1512 現状維持と変更不能

2014.04.20 15:00

横須賀の山の後ろに、富士山が見えます。

 

山の手前は、横須賀市。

右のほうの、高いビルの立つ所が、繁華街です。

 

観音崎という岬の近くから、写しました。

房総半島との間の、浦賀水道に面して、

三浦半島が、東京湾の側に、突き出す所です。

 

手前の橋は、堤防に渡ります。

 

左手前の走水(はしりみず)という海岸に、砂と泥が溜まり、

付近の海が、遠浅の、砂浜と干潟になるので

写真の、右手前の沖の海を、コの字型に堤防で囲み、

船溜まりとして、走水漁港と名付けました。

橋を渡り、港に行きます。

 

手前の黐(もち)の木に、藤が絡(から)み、咲いています。

 

           ***          ***

 

どうして、砂や泥が溜まり、

海の中に、港を作らなければいけないほどに、

船も出せない遠浅の海になるのかって、理由は簡単です。

 

沖に、テトラポッドを積み上げて、長い堤防を、いくつも作り、

海岸を、潮流から守ったからです。

 

そうしなければ、潮の流れに削られて、

観音崎の根元(ねもと)の、

走水(はしりみず)の防衛大学校の敷地が、

無くなってしまいます。

 

別に、軍隊の領域だけでなく、

民間の工場や住宅地や、普通の港町の繁華街でも、同じです。

土地が削られて、町が無くなったのでは、困りますから、

潮流を阻止するように、沖に、堤防を作ります。

 

すると、土砂が溜まりますから、浚渫(しゅんせつ)をして、

人工の港を、維持しなければいけません。

 

堤防に守られなければ、

昔は、自然に砂が溜まり、砂州が延びて、松原が続いた海岸でも、

今は、砂が削り取られて、海水浴も出来なくなります。

 

自然の景勝地も、陸地が削られないように、沖に堤防を作り、

よそで浚渫した砂を、積み上げて、

人工的に、砂浜を守らなければいけません。

 

よそが、堤防に囲まれれば、

堤防の無い海岸が、削られるのは、当たり前です。

削られた土砂が、こっちから、あっちへ、

流れるのが、自然でしたから。

 

一箇所を改変すれば、他の箇所が、影響を受けます。

ひとたび、手をつければ、

全部を、人工的に維持するまで、手を弛(ゆる)められません。

 

海岸の形だけでなく、川の流れや、土砂の堆積は、

自然と共に変わるのが、当たり前なのに、

人間は、わざと、形が変らないように、

現状を維持するために、精力を費やします。

 

変るのが、自然なのに、

変らないように、労力を注(つ)ぎ込むって、あほです。

人間は、そのために、生きています。

 

大雨が降り、洪水が起こり、川の流れが変わり、山が崩れて、

土地や建物や町や人が、無くなり、生活が変るのは、困ります。

川に、堤防や砂防ダムを作り、崖に、擁壁を作るように、

海岸や沖合に、護岸堤や防波堤を作り、

河口や港の土砂を、浚渫(しゅんせつ)します。

 

土木工事や、体の病気の治療や、外科手術だけでなく、

何を、精神の病気として、

どのように、脳の現状を、維持するのかも、同じことです。

 

精神の病気は、変化をするものに、適応せずに、

現状を維持しようとするだけでなく、

変更不能なものを、

個人主義やエステティックや合理主義などとして、

神様や権力のように、信仰します。

 

神様や権力って、御先祖様や両親です。

 

数学や科学技術や事実などが、間違いないと、確信されるのは、

簡単な判断の仕組みなのに…