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ヒマラヤスギの雄花序の蕾(つぼみ) 1640

2014.10.14 15:00

ヒマラヤスギって、公園に植わっている奴です。

枝が長く横に伸びて、枝先が、お化けみたいに垂れます。

中国では、雪松と言います。

 

今頃は、長さが5cmぐらいの、

緑色の、細長い親指みたいな、

雄花序の蕾(つぼみ)が、いっぱい、並んでいます。

 

尾状花序ですが、立ち上がりますので、

尾状と言いにくい…

 

上のほうの枝には、

直径が5cm以上の、長さ13cmぐらいの、

緑色の、去年の雌花序の、未成熟の松ぼっくりが、

大きく、目立ちます。

写真には、写っていません。

 

雄花序は、11~12月に、茶色っぽくなり、

花が開くと、黄色い花粉のせいで、

粉まみれになります。

今は、まだ蕾ですから、

写真のように、固く閉じています。 

 

去年の雌花序の松ぼっくりも、冬には、茶色になり、

成熟して、種(たね)を散らしますが、

松ぼっくりの構造も、崩れますので、

形が残らずに、いつの間にか、消え去ります。

 

今年の冬に咲くはずの、

雌花序の蕾(つぼみ)の、松ぼっくりは、

高い所にあり、小さいので、

上から見下ろすような位置でなければ、

下からは、なかなか見えません。

 

1年が経ち、松ぼっくりが大きくなると、

下からでも、見えるようになります。

 

裸子植物って、受粉した時に、すぐには受精せずに、

暖かくなってから、花粉管を伸ばします。

寒さと乾きに、弱いのかも知れません。

 

苔や羊歯って、

暖かく湿った時代の、陸上植物ですけれど、

イチョウやソテツも、精細胞に、繊毛や鞭毛があり、

泳ぎますので、精子と言われます。

 

ヒマラヤスギの精細胞は、鞭毛を持ちません。

花粉管が、雌花の胚のうまで、伸びますので、

花粉管の中で作られた精細胞は、

泳がなくても、卵子と受精できます。

  

ヒマラヤスギは、

マツ科 Pinaceae ヒマラヤスギ属 Cedrusですから、

松の仲間です。

 

スギ属 Cryptomeria でなく、

ヒノキ科 Cupressaceae でありません。

 

松の種子が、成熟するのは、

受粉後、3年目ですから、

丸1年の、ヒマラヤシーダは、早い。

 

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