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ウバメガシ 1982

2015.10.11 15:00

生垣の姥目樫(うばめがし)は、

わりと普通でしたが、このごろは、少なくなりました。

 

その代わりに、姥目樫の備長炭(びんちょうたん)が、

盛んに宣伝されています。

 

伐採後半年の、自然乾燥の薪(まき)が、

まだ、水に沈むほど、重く緻密ですので、

一般家庭では、使えない炭でした。

 

爆(は)ぜるんです。

 

いくら、昔の台所が、土間でも、

服や髪に、火の粉が飛びますから、命懸けです。

 

昔は、火鉢に炭を入れて、

一日中、暖房していましたので、

畳の部屋で、爆ぜると、火事になり、死にます。

 

備長炭なんて、一般家庭で、使えるわけがない。

家庭では、

櫟(くぬぎ)や小楢(こなら)や水楢(みずなら)を、

使いましたが、わたしが子供の頃は、

火鉢や七輪(しちりん)や炬燵(こたつ)に、

炭よりも豆炭を、よく使う時代になっていました。

 

姥目樫の生垣は、関西で、普通に見かけましたが、

東京には、ありませんでした。

このごろは、地球温暖化のせいで、

東京でも、育つかも知れません。

 

自然には、海岸に近い山の、暖かい土地に、

よく育ちます。

乾燥や塩に、強いのでしょう。

 

雌雄同株ですが、

実のならない木を、一杯、見かけます。

生垣にするには、そのほうが良いのですが…

 

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