Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

48年革命18-ザッハトルテとメッテルニヒ

2022.06.11 11:25

ウィーンを代表する菓子ザッハトルテは、1832年にメッテルニヒが、客人のために特別なデザートを創るようにと命じたことでできた菓子である。実はそのとき料理長が病気で、16歳の見習いフランツ・ザッハーが考案したことでこの菓子が生まれた。そしてメッテルニヒ邸の名物となった。

その後フランツ・ザッハーは修行に出て、ウィーンに戻り店を開いたのが何と1848年で、革命によってメッテルニヒはウィーンから追放されてしまった。ザッハトルテは、フランツ・ザッハーのチョコレートトルテとしてこの店で販売しておおいに人気を取った。

メッテルニヒが再びウィーンに戻ってくるのは1852年9月24日である。彼はもはや79歳になっていた。メッテルニヒの時代には、優雅に食事をしながら外交や政治の論議をした、ウィーン会議はその真骨頂だった。しかし革命以後、政治は対立でギスギスしてそんな雰囲気ではなくなったようだ。

しかしここに訪ねてきたのが、当時のプロイセン議員だったビスマルクである。彼は談論風発で、メッテルニヒがドイツに居るときに会ったのだが、メッテルニヒがウィーンに招待した、話の内容はドイツ統一のようである。そのときにザッハトルテは出たのだろうか?彼は59年86歳でこの世を去った。