うなずき運動
WEB会議などの機会が増えて、うなずきの大切さが注目されました。
画面の中でうなずいて貰うと話しやすかったり、受け入れて貰っている安心感があったり。
WEBでも対面でも、「あなたのことを聴いていますよ。」と態度に示して貰うのは、嬉しいものですね。
コミュニケーションも円滑になって、そこからきっと良い成果も生まれることでしょう。
私たちの仙骨もいつもうなずいているのをご存知ですか?
仙骨は骨盤の真ん中にあり、背骨の土台となる骨です。
両隣の腸骨との境目は仙腸関節と言って、わずか数ミリながら大切な動きをしています。
ここがおかしいと、他の関節の可動域や機能が落ちたり痛みが出たりすることもわかっています。
体の中心でじっとしていながらも、全身の関節をコントロールする…まるで司令塔のようですね。
この仙腸関節の動きの中でも、仙骨が前後に傾くような動きを「うなずき運動」と呼びます。
呼吸のリズムに合わせてわずかですが骨盤が立ったり倒れたり、仙骨が前に後ろに傾くのがわかるでしょうか。
私たちの脳は、周りを脳脊髄液に守られ浮いています。
脳から脊髄まで1つの管のようになっていて、脳脊髄液で満たされています。
脳脊髄液は脳で生成・吸収される無色透明の液体です。
脳から背骨を通って仙骨まで行って頭に戻り、全身の神経に栄養を運んだり老廃物を取り除いたりしています。
この循環を担っているのが「うなずき運動」です。
井戸のポンプの取手に合わせて水が動くような感じですね。
脳脊髄液の循環が滞ると、頭がボーっとしたり頭痛がしたり、不眠や自律神経の乱れ等々、更にはもっと深刻な病気にも繋がりかねません。
うなずき大事です。
うなずき有難いです。
余談ですが、子どもをおんぶすると、手の甲や合谷で仙腸関節あたりを擦るような動きが生まれます。
おんぶする方にもされる方にも愛のエネルギーが通う文化だなぁと思います。