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輝く笑顔がまちの宝モノ!長岡京オトコマエ手帖 vol.2 バリスタ山本知子さん

2018.01.15 01:00

長岡京市で働くバイタリティあふれる男女、つまり“オトコマエな人”の笑顔を発掘。その魅力のモトを探っていく、このコーナー。第2回目は今里4丁目にある「ウニール」でヘッドバリスタをしている山本知子さんに、エスプレッソの魅力を語っていただきました。

ウニールはご主人の尚さんと共に始めたスペシャルティコーヒーのロースター(焙煎所)とカフェ。スペシャルティコーヒーの基本理念である「From seed to cup(種からカップまで)」を実践されています。

今や梅田や河原町のデパート、東京にもShopを展開するウニールの原点が、ココ長岡京にあります。長岡京市に住んでいなくても、このロゴを観たことがあるかもしれません。
そんな知子さんはJBCジャパンバリスタチャンピオンシップ2014準優勝、アジアバリスタチャレンジ2014準優勝(歴代日本最高位)の実力の持ち主。笑顔がステキな優しい語り口の美人なのにエスプレッソを淹れる瞬間、ピリッとオトコマエになるのです。

【プロフィール】
名 前:山本知子
職 業:バリスタ
出身地:長岡京市
趣 味:ガーデニング
尊敬する人:フリッツ・ストーム(2002年バリスタ世界チャンピオン、バリスタトレーナー)
好みのタイプ:努力している人


バリスタとは…エスプレッソをはじめとするコーヒーを淹れる職業。カフェラテもカプチーノもベースはエスプレッソで、そのベースが味の決め手です。


お仕事編

ウニールを始めたきっかけ

ウニールの出発店である今はなき一号店

―関西におけるスペシャルティコーヒーとロースターとしてパイオニア的存在のウニールですが、お店を始めたきっかけは何だったのですか?

オープンしたのは2006年だったのですが、スペシャルティコーヒーの味に感動したからなんです。当時、夫は会社員で、私はお花屋さんで働いていました。彼も私も食べるのが好きだったので「カフェとかできたらいいね」と言っていて、コーヒーはメニューの一つだったんです。
でも、スペシャルティコーヒーに出会って、飲んでみたら今まで飲んでいたコーヒーとは全く違っていて! 風味、酸味、後味が違うんですよ。

ほら、美味しいものを飲んだり食べたりしたら人に教えたくなるじゃないですか。なので、こんなに美味しいコーヒーがあるなら皆さんに飲んで欲しいとスペシャルティコーヒーのお店になりました(笑)。 場所は夫の実家で、前回、登場したセンシビリータさんのすぐ近く。
コーヒーは毎日飲むものなので生鮮食品と同じ。日常のものとして飲んでほしいと思って住宅街の中でやりたいなと思いました。

―ウニールさんのコーヒーはフレッシュな酸味が特徴ですが、オープン当時は深煎りコーヒーが流行っていて、個人で焙煎をする人が出てきたかな、という時代でしたね。

そうですね。うちの店に来られる方の中にも「京都市内までコーヒーを買いに行ってるんや」という方や「すっぱいコーヒーは嫌や」という方がいました。
でも、昔のすっぱいコーヒーというのは質の悪い酸で、豆が本来持っている良質な酸ではないんですよね。最初の頃はお店も暇だったので、お客さんに「スペシャルティコーヒーというのがあって、コーヒー豆ってフルーツと同じで良質な酸を持っているんですよ」っていう話からしていたんです。


それがどうしてバリスタに?

はじめは夫が焙煎をして、私がお店のケーキを焼いたり、前庭のガーデニングをしたりしていたのですが、お客様に美味しく、素早く、ストレートにコーヒーをお出しできるのがエスプレッソだったので、2007年にエスプレッソマシンを買って練習をしたのがきっかけです。
美味しいコーヒーを出そうと思ったら、それがバリスタ
だったんですよ。さらにスペシャルティコーヒーには生産国での美味しくなる理由があり、それをお話するのもバリスタの役割。バリスタというのは「コーヒー大使」なのです。


バリスタ選手権にチャレンジ

均等に圧をかけるのも技

エスプレッソマシン買ったとはいえ、手探りで淹れるばかりではいけないので、バリスタの大会に挑戦して美味しいコーヒーを淹れられるようトレーニングをしようと思ったんです。
ジャパンバリスタチャンピオンシップは予選が160人、セミファイナルに残るのが16人、ファイナルが6人。そのセミファイナルに13位で残ったのが挑戦して4年目、2011年のことですね。そして2014年で準優勝しました。そしてシンガポールで2年に1回行われる、アジア・オセアニア地域で最高のバリスタを決めるアジアバリスタチャレンジへ出場して準優勝をしたんです。

エスプレッソの面白さ

ドリップは淹れる人によって風味が変わることが知られていますが、エスプレッソもバリスタによって風味が変わるんです。特にエスプレッソは味が濃縮されストレートに風味を感じることができます。
毎日の営業では、まず朝一番に豆の状態を見ます。焙煎してから時間が経つと豆の味が変わってくるんですね。ですからその日の豆の状態に合わせて挽き方や淹れ方を調整していくのが面白いです。そこが奥深いというか、難しいんですけれどね。

山本さんにとってコーヒーとは?

今となっては私の一部ですね。
そしてエスプレッソはバリスタにとっての基本です。日本ではまだ、エスプレッソをそのまま飲まれる方は少ないですが、カプチーノにしても、カフェラテにしても、まずエスプレッソが美味しくないといけませんから。


一度飲んだら止められなくなるというウニールのコーヒー。 常連さんにお話を聞いてみました。 

― オープンした当初からの常連さんという長岡京市で開業医をされている川勝俊宏さん。ウニールとの出会いは?

「コーヒーが好きだったことから看護師さんに近くにコーヒー豆店ができたと教えてもらったのが最初。もう、こちらのコーヒーを飲んだら他のは飲めませんね!」

「本店にはカフェがあるので週二回は往診の帰りにコーヒーを飲みに寄ったり、豆を買いに来ています。それから豆やお菓子はギフトにすると喜ばれるのでよく利用しますよ」。

― 川勝さんのお話を聞いていたら私も飲みたくなってきました。そこで早速、エスプレッソ(シングル360円)を淹れていただきました。フレッシュな酸味はさすが。砂糖を入れるとまた味が変わるのも面白いです。 そして続いて飲んだカプチーノ、そのミルクに驚かされました! 最後まで美しいふわふわの泡が消えないのです。「ちゃんとスチームするとそうなるんですよ」と知子さん。エスプレッソとこのミルクが合わさることで濃いミルクチョコレートを飲んでいるような、優しくてコクのある甘さがありました。マシンを使うとはいえ、やはり人の手で淹れているのだと深~く実感。


プライベート編

― コーヒーはもう「私の一部」という知子さん。やはり休みの日もお店に出てお花を活け変えていたりしているのだとか。

店内のお花は知子さんが活けています。

あ、でも姉のつながりで知り合った阪急の長岡天神駅前にあるブランミュールさんのお花がすごく好きなんです。色々な珍しいお花を仕入れておられるので、そこへ行ってお花の話をしたり、自宅の前庭を手入れしたりしています。 

左から3点:知子さんのガーデニング 右:ブランミュールさんのショーケース


お花を生けるのも好きですが、どちらかというと育てるのが好きなんですね。癒されます(笑)。 それから、うちのランチの野菜は夫の父母が作っているんです。ですので手伝うまでは時間が無くてできないのですが、一番おいしい収穫だけ手伝わせていただいたりします(笑)。

あと、買い付けに同行してコーヒー豆の生産国に行ってコーヒーが育つ様子見るのも楽しいですし、収穫も手伝わせてもらったり。そうですね、土を触っている時間が好きかもしれませんね。


知子さんの宝物は何ですか?

皆で記念写真を撮りましょう~と言ったら集まってきてくれました。皆さん笑顔がステキ!

それは、うちで働くスタッフです!
最初は夫と2人で始めたのが、今ではこんなに沢山のスタッフが集まってきてくれました。バリスタとして働いている子は、うちの店が好きで来てくれたり、パートさんはうちの店のお客さんだった人が多いんですよ。

将来の夢はなんでしょう。

知子さんが受賞した数々の賞状やトロフィー


私がJBC ジャパンバリスタチャンピオンシップのチャンピオンになったらいいんですけれど(笑)、それが叶わないなら、うちの店から日本チャンピオンが出たらいいなと思っています。 私が手探りで初出場した時と違って、どうしたらちゃんとした良いエスプレッソが淹れられるかを私も教えられるようになったので、昨年も今年も初出場でセミファイナルに残った子がいるんですよ!
今年は女の子が3人出て、あとの2人は17位と19位で、あともうちょっとだったので、みんながんばってほしいですね。

最後に、長岡京市の魅力はどんなところでしょう。

私が大好きな自然があるところですね。この間、うちの駐車場にタヌキがいたんですよ。山も近いし田んぼもあるし、かといって大阪にも京都にもすぐに出ていけるし。そんな所が魅力です。

いかがでしたか?強く優しく仕事への情熱に満ちた山本知子さん。間違いなく“オトコマエ”な方ですね♡行きつけのお店のスタッフさん、取引先の企業人……あなたの周りにもキラリと輝く人がきっといるハズ!
お心当たりのある方、我こそはと思う方、ぜひ編集部まで情報をお寄せくださいね☆

【information】

ウニール本店
住所:長岡京市今里4-11-1
営業時間:10:00~19:00(コーヒー豆販売:カフェは18:00 close)
     カフェ10:00~17:30L.O.  ランチ11:30~14:30L.O.(※売切次第終了)
定休日 :水曜日
電話  :075-956-0117
アクセス:阪急「長岡天神」から長岡京線20系統バス「長岡第二中学校前」下車徒歩8分
駐車場:あり