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砕け散ったプライドを拾い集めて

仮面劇の女

2018.01.13 01:07

【ショート・エッセイ】

当時21歳くらいのGFがいた。
その時はぞっこんで彼女の何も見えてなかった。 後から振り返って見ると、5〜6くらいのペルソナ(仮面)を 操っていた。
 「清純(けなげ)」「美人」「セクシー」「性悪なビッチ」「歌手」「高IQ」などなど。……もっともっとを持っていたかも。

 彼女は根こそぎで「人生は舞台だ」と思っていた。そのステージでギリシャ古典劇(仮面劇)を演じている役者であった。時に応じてペルソナを取り替えて演じるという……。 
とことん貪られ、操られた。そしてティッシュのように丸めて捨てられた。  しばらくは紙屑箱のなかで体を丸めてトラウマに呻いた。 

その後、彼女は6つ目のペルソナを使い、ハーバード大学のMBAスクールに行った。  

見事なものだ。今にして思う。 彼女はほとんどアートであった。
これほどに武器弾薬が満載なら、 ステージで演じるようにペルソナを駆使して人生を生きてもいい。
そういう才能をギフトされているのだから。