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《大肉球曼荼羅 第2章⑮SP-8888(フォーエイト)》

2022.06.18 03:49

寒暖差激しい日が続きますね。

一度しまった上着を引っ張り出したと思ったら湿度の多い蒸し暑さ、気のせいか救急車のサイレンも増えた気がします。熱中症や突然の体調不良に気をつけて、お過ごしください。


画像は、昨年の高円寺での木元慶子さんとの二人展の模様です。

猫の星の宇宙鉄道をテーマに描きました。


今年の9月の二人展のご案内です。

会場は猫雑貨がたくさんある猫好きにはたまらないお店ですよ。


では、物語の続きをお楽しみください。

新キャラ登場です!


《大肉球曼荼羅 第2章⑮SP-8888(フォーエイト)》


猫沢さんは、別室に置かれた不審な荷物へと近づき、青ざめました。


「これは…」


「見ての通りだ」


しっかりとした化粧箱に収められた、美しい大柄の白いユリ科に似た花の装飾を施したスーツは、一見華やかに見えますが、猫の星では故猫を弔いする為に使用されるものです。


「あと、盗聴器、回線は切断してある。素人の雑な嫌がらせだ…」

「なぜ素人と分かる?」


「ロドニア達は、こんな幼稚な真似はしないだろう、雑な情報に振り回された猫達の短絡的行動だ、エスカレートしないうちに仕掛けた猫達を探しだしておくから」


「ありがとう」

「じゃあ、この衣装は預かっておくよ」

「いや、ありがたく使わせてもらうよ」

「はぁあぁ!?正気か?」


「よく見ると、雑な嫌がらせにしては、ちゃんとした生地が使われているし寸法も大体合っている、どこで調べたのかな?不思議だね。仕立てた猫も調べて欲しい」


猫沢さんは、しげしげと衣装を眺めていました。


「分かった、死装束着て演奏するなんて、全くおかしなやつだな」


猫谷エンジニアは、危険性がないか調べてから、猫沢さんに渡す事を約束し荷物を引き取りました。


「盗聴器が仕込まれてたのは驚いた、気持ち悪いな…」

「そっちかよ!どっちも気持ち悪いだろ、幸い、荷物は、三毛野くんが受け取ったようだが、研究室には置いてなかったらしい」

「ところで、猫谷、私は、どこまでガードされるんだ?」

「君達全員に、ロボット警備員を配置したから、自宅では安心して休んで欲しい」

「ロボット猫達もいるのか!そりゃ頼もしいや、ありがとう!」


休憩室に戻り、荷物の中身を報告すると、身の危険を感じた研究員達はざわめきました。


「と言う訳ですので、安全の保証はします安心してください。では、明日は午後からのミーティングよろしくお願いします。解散!」


猫達は、一体づつ警備ロボットを引き連れ、帰宅していきます。



「はじめましてネコサワ博士、私は護衛専用ロボットのSP-8888(フォーエイト)です」

「よろしく、カッコイイボディだね」

「ありがとうございます」

猫沢さんは、彼の、スーツをビシッときめたロボコップのような出で立ちに胸を踊らせました。

普段の生活では、なかなかお目にかかれないタイプです。


「じゃな、猫沢、また明日なー」

「はーい」


猫谷エンジニアは、ロボット猫と任務交代し帰っていきました。



どこかの民家の屋根裏部屋では、衣装を送りつけたと思われる少女二人の影が…


「あ、電波が切られてるわ!気づいたのね!」


少女の一人が、舌打ちをすると、


「ねぇ、私達、ヤバくない?捕まっちゃうよ」


もう一人の少女が、震えた声で呟きました。


「大丈夫よ」

「でもさ、でも、猫沢さんにあんな事して、ただですまないよ…」

「何を弱気な事言ってるの?思い切り困らせてやりましょうよ!」

「私、こわい」

「こわい?何が?」

「…猫沢さんが…」

「あんなほそっこいおじさん猫、弱そうじゃん」

「そう言う意味じゃないの」

「ロドニアくんは、ネコサワの作る音楽は有害で猫達の心を壊すって言ってたのよ。だから私、皆を守りたいの!!」

「壊す?私には、そんな風に聴こえないよ。強くて優しい音楽だよ」

「なんでネコサワの肩を持つの?あなたなんかロドニアくんのファンを名乗る資格ないわ!出てって!」


仲違いをした少女の一人は、彼女の家を飛び出して行きました。


「どうしよう…あの子を止めなきゃ」


少女は、細い道を歩いていると、道の隅に黒い子猫がうずくまっているのに気づきかした。

近づいてみると子猫ではなく猫の形をした黒い靄、、、


少女はビックリして、後退りしながら去ろうとすると、靄は彼女に近づき


「…メテ…アノコ…ヲ…トメ…テ……ド………ニ…ァヲ…ト…メテ」


靄は、そう言うと、闇に溶けて消えていってしまいました。

少女は、泣いているように見えた靄に恐怖よりも悲しみが湧き、大きな涙をこぼしながら、トボトボと家に向かいました。


[つづく]


 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]シリーズ】SF物語を展開中です。

そんな楽しい猫の星の世界観、毎年、東京.高円寺[猫の額]さんにて発表しています。2022年9月は同会場にて、木元慶子さんとの二人展「宇宙の猫祭り」を開催いたします。来年も開催決定です。よろしくお願いいたします。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)   





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