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【NEWS】淺岡&秋山、待望の代表デビュー。 4人全員キャップ獲得

2022.06.19 02:23


2022年夏の日本代表テストマッチ初戦「リポビタンDチャレンジカップ」第1戦が6月18日、秩父宮ラグビー場で行われ、日本代表はウルグアイ代表に34-15で快勝した。




大分・別府で合宿を張っていたNDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド)で臨んだ初戦、初キャップが9名とフレッシュな顔ぶれ。トヨタヴェルブリッツからは4人全員が試合に出場した。PR淺岡俊亮、LO秋山大地は念願の初キャップ。先発の左PR三浦昌悟(8キャップ)は、2019年のパシフィック・ネーションズカップのトンガ戦以来。初めて先発に名を連ねてのキャップとなった。SH茂野海人(14キャップ)は、昨秋の欧州遠征・ポルトガル戦に次ぐキャップ獲得。

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世界ランク10位の日本代表に対し、ウルグアイ代表は19位。勝敗より内容が問われる試合だった。 開始10分の先制トライの後は、相手ゴール前に攻め込みながらも、ウルグアイの反則でプレーが途切れ、得点に繋がらない。もどかしい時間帯もあったが、キャプテンを務めたSO田村優は冷静だった。

「完璧ではなかったが、相手あってのこと。前半にジャブを打ち続けたら、後半一気に流れが来た」


ジャブを打ち続ける下地となったのが、前週のトンガサムライフィフティーン同様、スクラムの安定だ。開始5分のファーストスクラムでは、ウルグアイ代表が崩れてコラプシングの反則。23分には自陣ゴールを背にした位置で5メートル近く押し込むなど、終始スクラムで圧倒。快勝の原動力となった。


試合後のオンライン会見には淺岡が出席した。淺岡は昨秋の欧州遠征が代表初招集。出場機会はなかったが「ここまで準備しないと試合に出られないんだと」。周囲の意識の高さを学んだ。その経験が早くも活かされた。

「海外の選手に対してどれだけコンタクトが通用するか臨んだが、プレ

ッシャーの下でしっかり戦えた」と自らも及第点。

「(合宿で)2週間毎日スクラムを組みました。その成果が出た」


練習メニューはすべて日本代表のプログラムに準じて行われたが、とりわけ力を入れたのがスクラムだった。「選手によっては“こんなに組んだことがない”と感じたと思う」とNDSを率いた堀川隆延コーチ。斉藤展士アシスタントコーチと、日本代表の長谷川慎アシスタントコーチが毎日連絡をとりあい、状況を確認。

「相手のメンバーが決まる前からどういうスクラムを組むか分析した。それをジャパンのスクラムを基準にしてしっかり準備できた」と淺岡。


万全の準備で迎えた一戦だった。

「試合が終わった後、ジェイミー自身も満足して長谷川コーチに電話していました」(堀川コーチ)


今回のNDSはこの試合で解散、25日に北九州で行われるウルグアイとの第2テストマッチは、宮崎の代表組でメンバーを組む。堀川コーチは「(前回W杯の)2019年にはサンウルブズとウルフパックがあった。2チーム制は、チームの層を広げていく上で絶対に必要。代表強化としては継続すべき」と、必要性を強調した。


コロナウイルスの影響で、2019年W杯以降、日本代表が戦ったテストマッチは6試合。来年のW杯に向け選手層を厚くするために、ジェイミー・ジョセフHCが今回の2チーム制を提案した。試合翌日、ジョセフHCはオンライン会見で「プログラムは成功した。我々が見たい選手を見られて、代表と同じ環境で練習と試合ができた」と述べ、「セットピースで素晴らしい仕事をしてくれた」とスクラムを評価した。


来年秋、フランス開催のW杯を目指す選手にとって、ロングランの挑戦が幕を開けた。


文/森本優子