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A recollection with you

おいしいコーヒーのいれ方

2022.06.22 14:00

この小説に出会ったのが、高校席の頃、放課後の図書室でした。


当時「コーヒー」好きだからと読み出して60ページくらい経ったころ、裏表紙のあらすじを読み直したときのことを今でも思い出します。

そう、読み出したとき、僕はおいコーを恋愛小説だと思ってなかったんです。コーヒーのお話だと思っていたんです。お恥ずかしい。


気付いてからは、これまた恋愛小説だと思って読んでいたところ、それもまた間違っていたことに気付かされました。


これは、人間の生き様なんだと。


それから、僕にとって「おいしいコーヒーのいれ方」は人生のバイブルになりました。


勝利やかれんをはじめとした登場人物の言葉たちは、何度読んでも生きている言葉で、いつでも寄り添ってくれる。それこそ、この『てのひらの未来』は、電車の中で読んではいけないと思うほどに、でも読まずにはいられないほど、感情が動かされて何度となく涙が出そうになりました。


読み終わりたくない。終わらないで、まだ続いて欲しい。

もっと勝利とかれんのふたりの、あるいは登場人物たちの人生を読み続けていたい。


もどかしいような切ないような。



何度も読んで、


あぁ、生きてて良かったな。


大袈裟だけどそう思える、とても素敵な小説です。

作者の村山由佳さんに、いつかお礼を言える日が来ますように。


カフェ“ポエム”店主 星野 祐月