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まつど子育てコネクト matsuco

あらためて「図書館ってなんだろう」考えてみる。

2022.07.05 02:33

 子育てにまつわる様々な団体の皆さんへコネクトさせていただいているマツコですが、先日、教育委員会会議や市議会の傍聴でもご一緒させて頂いている市民団体「おーい図書館」さんの勉強会に参加させていただきました。

 今回のテーマは、

 「図書館が日本を救う~公共図書館の可能性~」ということで、講師として常世田良先生(元立命館大学教授)から、図書館にまつわるいろいろなお話を伺いました。

 たくさんのお話の中から、特に印象に残ったお話をご紹介します。

 ①図書館の本質⇒「情報提供とネットワーク」 

 図書館というと「本を貸すところ」「幼児と母親、高齢者の居場所」「受験生の学習室」そして「社会の片隅にある”いやしの空間”」というイメージがあるが、本を貸すのは、”手段”であって、本来の役割は「情報提供」。なにかやりたいことがあった時に調べたり、図書館は自己実現の場である。

 特に30代、40代、50代の働き盛りの世代に対する情報提供が現状では足りていない。

 ②図書館員の仕事とは⇒「人と人が出会って、課題が解決できるように情報でサポートする」

 図書館員さんというと、カウンターでピッと貸出し業務をしている印象が強いが、本来は「情報の専門家」である。たとえば、一般的に何か調べたい時にGoogleで類似のキーワードで検索していることが多くそれだとワンパターンな情報しか得られない。そこに情報を引っ張り出す技術のある図書館員がいれば、もっとたくさんの情報を得ることができる。本は自動貸し出し機で利用者が行い、本の整理はロボットを導入して、司書を必要な人数採用すれば、本来の市民の情報収集の専門的なサポートが出来る。さらに市民が自由に交流して、様々な活動が生まれる空間を提供することも大事な役割である。

 ③図書館のホスピタリティー⇒「情報弱者には、何が必要か聞き出して提供する」

 マニュアル的なサービスでは成り立たない、常に最先端のメディアと取り入れて必要なところに出来る限り情報を提供していく。さらに待っているだけではなく、移動図書館や子ども向けの司書のおはなし会など、どんどん出向いていくことも必要。

 ④先生おススメの図書館

・ゆいの森あらかわ(東京都荒川区)

・塩尻市立図書館(長野県塩尻市)

・浦安市立図書館(千葉県浦安市

・別府市立図書館(大分県別府市) など…



 現在、松戸市では、公共施設再編の真っ最中で、まずは老朽化した市庁舎をどうするか問題が話題になっています。昨年図書館と中高生の居場所など公民館や支所の役割がひとつになった「ひがまつテラス」がオープンしましたが、やはり本館も建設から50年近くたちそろそろ建て替えが必要な時を迎えています。常世田先生から本来の図書館やそこで働く司書さんの役割のお話を聞いたあと、では松戸市立図書館がどんな状況なのか調べてみたら、

 平成28年3月付で常世田先生が会長であった松戸市図書館整備計画審議会 より、「松戸市立図書館施設整備に関する提言」として提出されていて、もうこのまま作ってもいいのはいいのでは思うくらいに”図書館への思い”が詰まっていました。やはり、市民としては今の時代にあった新しいきれいな図書館が欲しい!今後、再編計画の中で図書館がどう位置付けられていくか注目していきたいと思います。

 今回先生のお話を聞いて、これまで「図書館=本を借りたり、読んだりするところ」というイメージだったので、「情報提供の場」という視点は新たな気づきでした。今後は、調べてみたいことがあったら「情報収集」するための選択肢の一つとして、図書館を積極的に活用いくことで、市民の側からのニーズも伝えていきたいと思いました。

   さあ、お近くの「図書館」へ行ってみませんか?(^-^)

 松戸市立図書館


(小川)