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マイナンバーと事業の可能性

2018.01.15 16:15

マイナンバー制度における「情報連携」が総務省によって推進されています。


その中で総務省がマイナポータルという個人がネット上にマイナンバーによって管理された自分専用のページを持つシステムを導入しています。

現在はサイト上で行政サービスの利用申請や、自分の情報履歴が確認できたりします。


総務省が推進するマイナポータルと各種民間サービスとの連携ですが、この可能性と課題について見ていこうと思います。



そもそもマイナンバーとは

正式名称は「個人番号」で、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に基づき、個人の識別番号として各市町村または特別区からその住民に指定される12桁の番号であります。

出典元:個人番号-Wikipedia


マイナンバーの目的としては、地方自治体などそれぞれの公的機関が独自で管理していた個人情報を一括管理できるようにしたものです。

これによって窓口での書類手続き等が大きく削減されています。

マイナンバーカードにはICチップが埋め込まれており、このカードをかざすことによっていつでもマイナポータルへ接続できます。



連携が考えられるサービス

①金融サービス

これまでは複数の事業者がそれぞれキャッシュカード、クレジットカードを発行していました。

それが今後マイナンバーによって一括管理できるようになる可能性があります。

データへのアクセスによって与信審査なども簡単になりますね。


②医療サービス

現在厚生労働省がマイナンバーカードを健康保険証として利用しようと準備しています。。

病院にとっては確実に患者の情報を確認でき、また薬局はお薬手帳として利用できる可能性も持てます。


③ハードウェア

マイナンバーの情報に接続するためにはマイナンバーカードのICチップの情報を読み取らなければなりません

それを読み取るためのハードが必要となるので、この開発は需要が出てくるでしょう。



これらの連携による変化

すべての情報がマイナンバー上に記録されるため、住所変更などの手続きがワンストップで行えるようになります。

更に情報が一元化され事業者によるビッグデータへのアクセスが簡易になるため、これまでガラパゴズ化していて参入が難しかったフィンテック企業を始めとするIT企業の成長が考えられるでしょう。


また情報が一元化されることによりサイバー攻撃対策が重要になってきます。

それによってセキュリティ系の技術の需要が増すことで、この分野の成長も求められていくでしょう。



マイナンバー活用へのハードル

①心理的ハードル

マイナンバーは多くの個人情報と結びついています

そのため情報漏えいリスクが高く、個人利用者の抵抗感はまだ根強いように感じます。


②既存事業者との争い

現在多くのwebサービスにおいて、facebook認証が個人認証として利用されます。

よって多くのwebサービスはまだマイナンバーとの連携は不要と考えるでしょう。

また金融業界がマイナンバーとの連携を拒む恐れもあります。

それぞれの企業がマイナンバーとの接続して自社が持つデータの共有をすることで、ユーザーを奪われるという懸念点からマイナンバー連携の普及が遅れる可能性も考えられます。




まとめ

各事業者の思惑がさまよいながら少しずつマイナンバー利用は普及していくのではないかと考えています。

ただ日本という視点で考えると、IT先進国であるアメリカ、中国に追いつくためには国をあげて一枚岩になっていく必要があるでしょう。


多くの新規参入業者にとってはチャンスが転がっている領域かもしれません。

マイナンバーはガラパゴス化した日本産業を統一させる可能性を秘めているようですね。