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バンクス花譜集展

2015.02.25 16:55

キャプテン・クック探検航海と「バンクス花譜集」展を見に行きました。

Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷・東急本店横)2015年3月1日(日)までです。



ジェームズ・クック船長の1768年からの約3年にわたる、第一回太平洋航海に

科学班として同行した「ジョゼフ・バンクス」が探求した植物の花譜集展です。

航海中に観察した植物を画家パーキンソン氏がドローイングを描き、

帰国後に何年も何人もの職人さんで銅版画にしたものです。

昔の人は、カメラがないから、写真の代わりに、植物を詳細に正確に描いていたのです。色もね!

これがリアルなボタニカルアートですね。すばらしく詳細&繊細でした。



この美しい植物画集の背景には、過酷な航海がありました。

帰国時には、3分の1の乗組員が事故や病気(マラリア・赤痢など)で亡くなって

いるという、それはそれは、命がけの大航海でした。

植物学以外にも、測量、天体観測、現地の文化、すべてが探検されたのです。

今の私たちが宇宙を探検するような感覚だったのでしょうね。

ロマンは命がけですね。ロマンチックでかっこいいなー♥

 



 

植物画はじめ、植物に関するものは、植物の美しさゆえ、

いっけん、やわらかく女性的な印象を与えますが、

実は、かなり、タフでガッツの必要な分野です。

そこが、私も植物に関するお仕事に魅力を感じる部分です。

植物を勉強したり、描いていると、自分の中のたくましさが刺激されます。

 

過酷な自然を生き延びるため、幾何学的、論理的で冷静にたくましい植物たちはかっこいい。

繊細だから力強いし、力強いから繊細でいられる。

そんなことを改めて感じさせてくれる、バンクス展でした。