日本の好調な食品輸出とこれから
2018.01.17 15:28
2017年の農林水産物、食品の輸出額が過去最高となる見通しであります。
本日は好調の理由と今後の見通しについて考えてみたいと思います。
好調な品目
①緑茶
こちらは数年前から健康によいと海外で浸透し始めています。
アメリカやヨーロッパの富裕層にとって健康志向が広がっていることが一因のようです。
クールジャパン機構の出資を受けながら日本茶関連商品の販売製造事業者がブームを巻き起こしているようです。
②牛肉
国産牛の「霜降り」が海外、特にアジア圏で人気を博しています。
またBSEによって輸出制限があった国に対する輸出も解禁されたことは大きな要因となっているでしょう。
他にも日本酒やイチゴなどの嗜好品が延びているようです。
日本食などの「メード・イン・ジャパン」が海外の富裕層に人気が出てきている印象を受けます。
TPP/EPAの影響
TPPと日欧EPAを合わせて最大2600億円ほどの生産額が減少すると予想されています。
これは全体の総生産額の約2%にあたります。
原因としては生産量ではなくて安価の海外輸入品の流入による国産価格が下がることでしょう。
中でもTPPによって畜産物が、日欧EPAによって牛乳・乳製品がだけ気を受けると考えられます。
これから
現在高付加価値の品目に関しては好調とされていて、その他は今後の関税撤廃などによって価格競争の波に飲まれるおそれがあると考えられています。
これは日本の家電業界に起こった現象に似ているように感じられます。
早期で生産体制を整え、価格競争に耐えうる体制を作っていかなければ、日本の農業は海外勢に飲まれてしまう可能性があります。
国として戦略を持って農業戦略を立てて一枚岩となって闘っていく必要があるでしょう。